気分が少し落ち込んでいたり、疲れていたりする時「思いっきり泣きたい!」と思うことありませんか?
不思議なもので、涙を流すとスッキリしてしまうのが人間の凄いところ。
というわけで今回は、このブログで紹介した1巻完結漫画、そして読み切り短編集漫画の中から特に泣ける作品を厳選してご紹介します。
1巻完結漫画は当たり前なのですがその1冊で全てが完結しますので、複数巻に跨っている漫画に比べて短い時間で読むことが出来るのも最大の利点。
簡単に内容とジャンルだけは書かせて頂きますので、あなたの気分に合った漫画でどうぞ感動の涙を盛大に流しちゃってください。
それでは、感動の1巻完結・読み切り漫画を厳選してご紹介していきます。
夕凪の街 桜の国/こうの史代
まずご紹介するのが、『この世界の片隅に』などで有名なこうの史代先生による感動の1巻完結漫画『夕凪の街 桜の国』です。
この作品は原爆が落とされた広島の10年後の物語と、さらに戦争から年月が経った時代の家族の物語の2部構成になっています。
風化させてはいけない戦争の記憶を淡々と描いているだけではなく、後半で描かれる家族の物語は衝撃と愛情とに満ちた非常に素晴らしいお話。
戦争の悲惨さを伝える描写もある為、その点だけは注意です。
一見繋がりのない2つの物語が繋がった時、あなたの涙腺はきっと崩壊してしまうと思いますし、同時にすごく温かい気持ちになれるはずです。
ねぇ、ママ/池辺葵
池辺葵先生の作品は後半でもう一冊ご紹介していますが、この『ねぇ、ママ』も最高です。
池辺先生の描く世界は、決して媚びることなく淡々としています。
それなのに、優しさとあたたかさに溢れている。
この作品は母をモチーフにした短編集なのですが、単なる母親讃歌ではなく、非常に深みのある「母」や「母性」に触れている(ような気がする)作品です。
爽やかな涙というよりも、じんわりと流れ出る深みのある涙……。
少なくとも僕は、読みながらそんな涙を何度も流してしまいました。
ハルコイ/末次由紀
『ちはやふる』などで有名な末次由紀先生の短編集。
4つの作品が収録されていますが、どの作品も異なるテイストで異なるシチュエーションの女性の「人生」が描かれており、考えさせられますし、泣けます。
展開は王道かも知れませんが、リアルなちょっと大人な女性の心情描写と高い画力で涙腺ぶち壊されること必至。
特に表題作『ハルコイ』は破壊力すごかったです。
ヨルとネル/施川ユウキ
可愛らしい子供の小人、ヨルとネルの2人の小さな冒険譚。
序盤はギャグも交えつつクスっと笑える小人ならではの描写やギャグ。
さらにほっこりするような2人の仲の良さを見守る優しい漫画なのですが……。
後半に入ると雰囲気が少し変わり、小人であるヨルとネルの秘密が明かされていきます。
そして2人の冒険の結末を見届ける瞬間、感動し泣かずにはいられません。
序盤の雰囲気からの変化も巧みで、面白い作品です。
まちあわせ/田中雄一
次にご紹介する『まちあわせ』は、正直人を選ぶかも知れない作品です。
というのも、作品集形式の1巻完結漫画なのですが全ての作品が「異生物」とか「虫」が出てくるのと、田中雄一先生の濃くて力強い神画力「異生物」をすごくリアルに描いているからです。
しかし本当になんとか虫を乗り越え読んで欲しい!
特に、表題作である「まちあわせ」は今までこんなの読んだ事ない!というレベルの壮大で純粋な愛の物語になっており、すごく泣けます。
神様がうそをつく。/尾崎かおり
小学生ならではのピュアでもどかしい恋愛を描いた『神様がうそをつく。』。
小学生の時って大人になってから知る多くの恋愛とは異なり、未知だったり理解不能だったりすることの方が多かったように思います。
そんな懐かしい気持ちを思い出しながら、純粋過ぎる恋の痛さと意外な展開に泣かされるとても良い作品。
タイトルにこめられた意味もまた泣けます。
式の前日/穂積
穂積先生による珠玉の短編集『式の前日』。
表題作である「式の前日」は、結婚式の前日に一緒に過ごす男女のお話。
ちょっと予想外の展開にほろっと泣かされる、心温まるお話が複数収録されている素敵な1冊になっています。
じんわりと泣きたいような時におすすめです。
説得ゲーム/戸田誠二
短編の名手戸田誠二先生は、このブログでも複数作品紹介していますが、正直どの短編集も泣けます。
戸田先生の作品は共通して「人生」とか「人間」の本質的な部分を描写していることが多く、また心あたたまるような優しい結末になっているものが多い印象です。
そんな傑作短編ばかりの戸田先生ですが、僕的に最も感動した短編集が『説得ゲーム』です。
全てSF短編なのですが、ありがちな題材でもしっかり戸田先生らしい深くてあたたかいラストになっているのが最高です。
泣けると同時に人生についても考えさせられる、そんな短編集です。
雑草たちよ 大志を抱け/池辺葵
女子高校生達の何気ない、それでいてとても愛らしい日常を描いた池辺葵先生による『雑草たちよ 大志を抱け』。
非常に独特な空気感の漂う作品で、この作品のメインとなる女子高生達はクラスの中でも比較的目立たないグループ。
故に明るくはないけれど暗くもなく、口数少ないけれどしっかり通じ合う親友がいる、なんともほほえましい雰囲気に満ちています。
中盤から徐々にメインの女子高生達が仲良くなったきっかけや過去が明かされていき、終盤ではなんとも言えない不思議な感動に包まれる、僕個人としてはとても好きな1冊です。
泣けるだけでなく、いつまでもこの世界に浸っていたいと思える不思議な空気感、ぜひ味わってみて欲しいです。
旅する缶コーヒー/マキヒロチ
タイトルからも想像できるように、缶コーヒーにまつわる短編で構成されたマキヒロチ先生の『旅する缶コーヒー』。
僕は昔はよく缶コーヒーを飲んでいましたが、今ではもうすっかり飲みません。
しかし、確かに思い返してみれば記憶の端々に缶コーヒーの濃くて甘いあの味が結びついている光景というのもあるのです。
そして、ゆるい雰囲気の短編集かと思いきや予想以上に泣かされる良作が詰まっている感動系缶コーヒー漫画になっていました。
もうしばらく缶コーヒーを飲んでいないという人も、久々に缶コーヒーでも飲みながら読んでみてはいかがでしょうか?
休日ジャンクション/真造圭伍
尖った内容のものからちょっとエッチな内容のもの、そして猫の超泣けるお話まで様々な読後感の短編が収録されている、真造圭伍先生の『休日ジャンクション』。
作品の後半に収録されている諦めの物語「がんばれよういち」と飼い主が死んでしまう猫の物語「家猫ぶんちゃんの一年」は必読です。
特に家猫ぶんちゃんは衝撃的な内容で、かつセリフもほとんどありません。
それなのに猫の表情だけで様々な事を伝える、すごい作品。
動物を飼っている人や動物好きの人は涙なしには読めないでしょう。
忘れられない/谷川史子
誰にでも忘れられない人の一人ぐらいいる……。
お母さんの「年に一度だけ家に帰って来ない日」をめぐる、恋と罪悪感に満ちた谷川史子先生の短編集『忘れられない』。
お母さんの謎を追う娘の行動にハラハラもさせられますし、最後にはしっかり泣かされ、さらに名言も盛沢山の男女問わず読んで欲しい傑作です。
特に失恋した人や、ふっ切れない恋をしている人には特におすすめです。
忘れなくたっていい、忘れられないまま生きたっていいじゃないですか。
志乃ちゃんは自分の名前が言えない/押見修造
お次は『惡の華』などの作品が特に有名で、繊細な心理描写が上手い押見修造先生による衝撃作『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』。
緊張などで上手く言葉が出て来なくなってしまう志乃の学校での生活を描いた物語なのですが、とにかく志乃が言葉に詰まってしまいパニックになる瞬間の描写が凄まじいです。
読んでいるこっちまで息苦しくなってしまい、ひたすら志乃を応援したくなります。
そして志乃が何かを乗り越える度、涙が止まりまらなくなります。
僕は少なくとも3シーンで泣かされました。
多くの方に読んで欲しい傑作です。
【無料読み切り】ストロボソーダ/高野雀
お次は高野雀先生がヤンマガで初めて読み切り作品を描いた時の大傑作『ストロボソーダ』です。
父と子のソーダアイスをめぐる感動の物語になっていて、わずか16ページの作品。
しかし短いながらにまとまっていて、かつ泣けます。
何を書いてもネタバレになってしまうので、↑↑からすぐ無料で読めるのでぜひ今すぐ読んでみてください。
もし詳細記事も読んでみたければ、あわせて↓↓チェックしてみてください。
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まとめ:感動の1巻完結・読み切り漫画おすすめ傑作選。どうぞ泣いてスッキリしてください
今回は現時点までにこのブログにて紹介出来たものの中から厳選させていただきました。
もちろんもっと泣ける作品は無数にあるでしょうが、ひとまず僕の現段階での意見として見て頂ければ幸いです。
僕なんかは30代に入ってからすっかり涙腺も緩くなってしまって、ほんの僅かな泣かせエピソードでがっつり泣いちゃったりします。
恥ずかしい話ではありますが、ひとつ良い点は泣くとかなりスッキリするんですよね。
もし今回ご紹介した作品の中に気になる作品がありましたら、ぜひ読んで泣いてみて欲しいです。
そしてその作品があなたにとっての大切な1冊になったら、これ以上ないほどに嬉しいです。
短時間で読めるのが何よりも1巻完結・読み切り漫画の魅力。
あなたの感動の一冊、見つけてみてください。
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