1巻完結漫画日常ヒューマンドラマ教養感動・泣ける歴史・時代劇

風化させてはいけない原爆の記憶、トラウマ、そして偏見を鮮烈に描く『夕凪の街 桜の国』【1巻完結おすすめ読み切り】

夕凪の街 桜の国

アニメ映画化もされたはコミックスか映画でご覧になったことがあるでしょうか?

広島に落とされた原爆と、そこで暮らしていた普通の人々の生活を牧歌的に描き、かつ原爆が落とされてからの描写は一気に現実味たっぷりの恐ろしいものとなり、戦争体験をしていない僕らにも衝撃的な惨状の断片を知るきっかけを与えてくれました。

僕は今36歳なのですが、ギリギリで祖父が戦争を経験しており、東京が焼け野原にされた際の遺体処理の話などをよく聞かされたものです。

戦争の記憶というのは、聞くのにはそれなりに体力が要ります。

軽い話ではないですし、人によっては口にできないほどの経験をしていることもあります。

そんな時、戦争を題材にした小説や漫画などは非常に貴重な情報源になると思いますし、例えわずかな雰囲気しかわからなかったとしても、それは語り継いでいくべきものだと思います。

今回ご紹介するのは、『この世界の片隅に』の作者でもあるこうの史代先生の1巻完結の広島を題材にした漫画、『夕凪の街 桜の国』です。

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タイトル作者出版社発売年
『夕凪の街 桜の国』こうの史代双葉社2004年

『夕凪の街 桜の国』を読んだら……

戦争の悲惨さ、そして家族の愛に涙腺崩壊します。

『夕凪の街 桜の国』はどんな漫画?

『夕凪の街 桜の国』は、大きく分けて2部構成になっています。

まず最初に広島原爆から10年後の生活を描いた「夕凪の街」の物語。

原爆という歴史的に見ても最悪な悲劇を経験した人々も、強くたくましく生きているのです。

そしてもちろん、ただたくましく生きていけるわけがなく、家族を失っていたり、孤児になっていたり、さらにはそこには無数の被爆者の人々も生活しています。

唐突に体調を崩し亡くなってしまったり、失明してしまったり……。

漫画ではあるとは言え、実際にそのような事が起きていたわけですから、見ていて胸が苦しくなりますし、同時に人間の非情さも垣間見えてしまうような、淡々とした描写が余計に心に刺さります。

「夕凪の街」のラストはかなり衝撃的なものとなっていますが、漫画の中でも「終わらない」と繰り返し書かれているように、この物語はまだそれで終わらないのです。

「夕凪の街」の後に、「桜の国」編が始まります。

こちらは一転現代に少し近づいた時代のお話。

活発な主人公の少女と、ぜんそく気味の弟、そして体調を崩しているおばあちゃんと、散歩しがちなお父さん。

最初読み進めている時は、全く別のお話が始まったのかと思っていました。

しかし、後半にかけて全てが「夕凪の街」と繋がってきて鳥肌が立ち、お父さんの回想と一緒に描かれていた見開きページでは涙が止まらなくなりました。

非常に考えさせられますし、近代においても尚残る差別的な偏見などは正直全く知りませんでしたし、そういったことが残っていることに衝撃も受けました。

戦争と原爆が過去のものであると思っているのであれば、それは大きな間違いで今なお苦しみ戦っている人がいるのです。

読後感としては心温まりますし、感動の涙も流せるとても良い物語です。

しかし同時に、あまりにも無知であった自分に少し腹が立つような、モヤモヤした気持ちにもなりました。

全ての日本人は読むべき漫画だなと感じましたし、自分なりに何かしら考えてみることが大事なんだろうな、といつになく深く感じ入ってしまう漫画でした。

また、ページ数が単巻作品としては比較的少なめの100ページちょっとです。

読みやすいページ数である上に、とんでもなく考えさせられ感動もできる、まさに傑作だと思いますのでぜひ読んでみて欲しいです。

『夕凪の街 桜の国』を読んだ皆さんの反応

物語が繋がった瞬間の鳥肌っぷりと感動ははんぱなかったです。

何をするにも死んでいった人々の事が頭に浮かんでしまい、前に進めない。

生きている理由が知りたい。

――そんな重苦しい問いもありますが、こうの先生の絵の優しいタッチが幾分緩和してくれている気がします。

時にその優しいタッチだからこその衝撃があったりもしますが……。

『夕凪の街 桜の国』は風化させてはいけない原爆の記憶、トラウマ、そして偏見を鮮烈に描き、1巻にしっかり完璧にまとめた傑作漫画

本当にこの『夕凪の街 桜の国』は多くの人におすすめしたいと思います。

戦争を知っている人、知らない人問わず、こういった史実も交えて実際に僕らのじいちゃんばあちゃん世代が活きてきた時代を知れる良い物語というのは語り継がれるべきです。

そして『夕凪の街 桜の国』は2部構成であることと、それを最後にまとめる手腕も素晴らしく、漫画としての完成度も高いです。

戦争を題材にしているので暗い物語かと思いきやそうではなく、むしろ前向きに生きていこうと強く思える、元気をもらえる作品になっています。

リアルで衝撃の戦争体験の描写と、涙腺崩壊必至のクライマックス、ぜひ読んでみてください。

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