7年振りに勇気を出して家から外の世界へと飛び出した少年。
しかし7年という歳月は、少年が思った以上に多くの事を変えてしまっていた。
無邪気さすら感じる様子の少年とは裏腹に、全く想像もできない危険が少年には忍び寄ろうとしていた……。
――今回ご紹介するのは、原作が畠山達也先生、漫画が修行コウタ先生のコンビによる衝撃作『山田夢太郎、外へ行く』です。
とにかくまずネタバレとか読まずに読んで欲しい！
そうすればきっとラストで頭をぶん殴られたような衝撃を受けるはずです。
『山田夢太郎、外へ行く』は一言でどんな漫画？
脱引きこもりを決意し久々に外へ出た少年の、笑いあり恋あり、そして衝撃のラストありな盛りだくさん読み切り。
この時点でもう読みたい！と思った方はぜひ読んでみて下さい。
読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。
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| タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
| 山田夢太郎、外へ行く | 原作：畠山達也 漫画：修行コウタ | 65ページ | 少年ジャンプ＋ |
『山田夢太郎、外へ行く』の超ざっくりあらすじ
毎日家のベランダから見かける不思議な女の子に惚れている山田夢太郎は、その日幼馴染の賢介と会話する中で7年振りに脱・引きこもりをし、外に出る決意を固めた。
外に出る決意はしたものの、お金も持っていない夢太郎に対し賢介がお金を無心してくれ、まずは髪を切るべく夢太郎は美容室へと向かった。
髪を切りサッパリとした夢太郎は、想いを寄せる女の子のためのプレゼントも買い、川の見えるベンチに腰掛け今までの引きこもり人生や、これから両親に恩返しをしていくことなどを考えていた。
するといつの間にか久々の外出で疲れてしまったのか眠ってしまっていた夢太郎。
気づくと辺りは夜になっており、夢太郎は慌てて帰宅しようとするのだが……。
『山田夢太郎、外へ行く』のネタバレあり感想
正直な感想は、最初読み始めてしばらくは「なんかめちゃくちゃな漫画だな……」という印象でした。
実際、冒頭で描かれる「おれ、猟師になりたい！」な物語とは全く無関係に見える引きこもりの夢太郎少年のが唐突に始まり、え？どういうこと？となってしまいました。
さらにマジなのか冗談なのか微妙なラインのギャグが続き、余計にえ？え？となっていきます。
家を出る決意をした夢太郎が、美容室でトランクスの写真見せたとこは爆笑しましたが笑
しかし……
やられましたね。
なるほど、クライマックスで一気に全てが繋がるわけです。
疲れた夢太郎少年がうとうとと眠ってしまい、気づくと夜に。
するとそこに現れたのは、冒頭で描かれていた親子。
そう、彼らは鬼であり、夜になって家に帰りそびれた人間を狩って食べていたのです。
ここで、2度目を読むとわかる事をざっとまとめておきます。
・冒頭で鬼の親子がさばいていた肉もよく見ると人間っぽいですし、睾丸がうまい、と言っていたのも人間の睾丸だったと思われます。
・鬼だと悟られないようにでしょうが、冒頭のシーンでは皆帽子を被って角がわからないようになっていました。
・夢太郎の母が最近帰りが早くなったのは、鬼が夜に出没するようになったからだった？
・カラオケや居酒屋までもが送迎サービスするようになったのも日没後の鬼対策だった。
・8Kテレビに映っていたチャラ男が「マジで鬼だるいっすわ～」と言っていたのはそのまんま鬼を嫌っての発言だった？
――などなど、クライマックスへ向けての伏線がたくさん張られていたことがわかります。
さらにこの漫画が面白かったのが、鬼が夢太郎を殺す際、しっかりと獲物への感謝を忘れずに仕留めようとする描写がされていたことです。
つまりこれは僕ら人間が動物の肉を食べているのと同じことであり、今でこそ人間が頂点捕食者ヅラして君臨していますが、この漫画のような状況になる可能性も全然あるわけで、そう考えるとラストシーンと同じような「残された者たちの悲しみ」的物語が僕らが普段食べているお肉となった動物達にも当然あるわけで、そう考えるともうなんだか頭がぐちゃぐちゃに……。
と、まぁ色々と考えてしまうような深いラストになっています。
じゃあこれは一体なんの漫画だったのか？ と考えると……
わからないです。
とにかくなんとも言えないすごい読後感に包まれる作品ではあるので、多くの方に読んでそれぞれの考えを巡らせてみてほしいと思います。
ほんと、なんかすごい作品。
『山田夢太郎、外へ行く』を読んだ皆さんの反応
『山田夢太郎、外へ行く』は脱・引きこもりした少年に訪れる衝撃の展開なおすすめ読み切り漫画
いい表せませんでしたが、すごい作品でした。
とりあえずまず2回読んで欲しい！
2回です。これ大事。
ちなみにですが、原作の畠山達也先生、応援ツイートなどで芸人さんが多かったりするのは元吉本の芸人さん（元ガスマスクガール）だからです。
ちなみにちなみに、同姓同名の吉本芸人さんがスマイラーズというコンビで活動されていますが別の方です。
それはともかく……もしまだ読んでいないのであれば、きっと何かしらの形で心に残る作品だと思うのでぜひ読んでみてください。
そしてこの『山田夢太郎、外へ行く』が面白かったのであれば、作者である畠山達也先生と修行コウタ先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。
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