ホラー漫画好きにこそ読んで欲しい、狂気と恐怖とぶっ飛んだ妄想によって創られた傑作ホラー短編集『青空の悪魔円盤』を今回はご紹介します。
作者は以前このブログで『口裂け女あらわる!』でご紹介した呪みちる先生。
日野日出志先生を彷彿とさせるウジャウジャグシャアな描写も満載ですので、その手の気持ち悪い描写が好きな方にはたまらない短編集になっています。
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
『青空の悪魔円盤』 | 呪みちる | キープオン | 2008年 |
『青空の悪魔円盤』を読んだら……
凄まじい世界観とハイセンスな漫画表現で読んだ後思わず唸ってしまいます。
『青空の悪魔円盤』はどんな漫画?
『青空の悪魔円盤』は、全部で8つの短編が収録された1巻完結の短編集漫画になっています。
どのお話も期待を裏切らない、気持ち悪くて怖くて狂っているお話ばかり。
ここではざっくりとネタバレし過ぎない程度にそれぞれのお話の内容紹介をしますので、読もうか迷っている方は参考にしていただければと思います。
人造人間の怪
人造人間を作ろうとする大学講師と生徒の超怖いお話。
生徒の方が天才的な能力と変態的な性癖を持っており、作る人造人間がどうしても不完全であることが納得できずにどんどん狂っていきます。
どんどん予想しないほどの恐ろしい展開になっていき、狂気も加速していきます。
ド頭から読み応えあるすごいお話です。
変化の神秘
リアルにフランケンシュタインを作りたい――と思っているヤバめなお姉さんと妹とのお話。
ある日姉と妹はバイクで雨の中は走行していると、老婆をひき殺してしまいます。
その老婆を埋めて隠したところまでは良かったのですが……。
短めでウジウジなお話。
時計屋敷の少女
主人公、山田えり子はクラスの中でもちょっと浮いているとても美しい少女、春原カナレのことがずっと気になっていました。
ある日ひょんなことからカナレと仲良くなれたえり子は、どんどんカナレと深い関係になっていきます。
しかしカナレにはちょっと変なところもあり、食事を食べようとすると黒いモノを吐き出してしまったり、水の中で浮くことができなかったり……。
カナレの正体を知った時、えり子はどうなってしまうのか……。
ラストカットも超絶怖い傑作。
呪いのグレート・ハンティング
人には決していう事の出来ない癖を持った少女が、学校で出会った変わった雰囲気の少女の家に連れられて行き覚醒するお話。
全体的に気持ち悪いのですが、なぜかすごくスカっとするお話でした。
集合時間は午前二時
午前二時に待ち合わせて向かう先は果たしてどこなのか?
午前二時と言えば丑三つ刻です。
魑魅魍魎の跳梁跋扈する時間帯。
そんな時間帯の待ち合わせが普通であるわけないのです。
タイル
「赤い蛇」により、悪魔的快感を知ってしまった女性のめちゃ怖い狂気的なお話。
どこにでもいる物静かな女性こそ、実はとんでもない秘密を抱えているのかも……。
そんな風に思わせるラストカットが最高にかっこいい。
侏儒―リューゲル
幼い頃から父親に虐待されてきた少女は、悪魔と契約することで強大な地獄の力を手に入れる。
作中、それは「男根」と呼ばれるので、一体どういうことかと読み進めると結末でなるほどと思わせる漫画的面白さの詰まったお話。
青空の悪魔円盤
表題作にして、怖さもすさまじい傑作。
ある日UFOのような円盤が見えることに気付いてしまった少年と、同じようにUFOが見えるという少女との物語。
なぜか2人以外にその円盤を見ることができる人物はおらず、なんとかみんなにも見えるようにと考えを巡らせます。
――中盤から一気に予想しなかった展開へとなっていき、狂気が満ち満ちてクライマックスへ。
結末も全く予想できなかった非常に恐ろしいもので、これはもうぜひ読んで確かめてみて欲しいです。
色々と巧い! そんな傑作。
『青空の悪魔円盤』を読んだ皆さんの反応
『青空の悪魔円盤』は狂気と恐怖に満ちたおすすめの傑作ホラー短編集
すごく良いダークな映画を観た後のような読後感が得られる『青空の悪魔円盤』。
エログロに少年少女の幼い心の葛藤ありで非常に読み応えのあるホラー短編集になっています。
中でも「呪いのグレート・ハンティング」と表題作である「青空の悪魔円盤」はぜひ読んで欲しい傑作です。
本気のすぐれたホラー漫画を読みたい人にも全力でおすすめしたい一冊になっています。
試し読みもできるので、少しでも気になった方は試し読みだけでもしてみて下さい。
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