徳川家康、織田信長、豊臣秀吉。
戦国の世を統治した覇者達の中で、あなたはどの人物がお好きでしょうか?
家康は江戸時代の基礎を作った人物ですし、信長は苛烈かつ華麗な言い伝えの数々から有名です。
では秀吉のことはどれほど知っているでしょうか?
僕はかなり戦国時代が好きなので秀吉も大好きなのですが、家康や信長の影に隠れてイマイチ秀吉のことを知らない、という方も結構多いはず。
実しやかに言われているのが、家康が最終的に覇者になってしまった関係で、敵対した秀吉を良いイメージで後世に残したくなかったから工作した――なんて話もあります。
確かに関東圏では、どうしても徳川贔屓な風潮というのは少なからず残っているような気もします。
しかしまぁ、どの武将もそれぞれに魅力があり、特に秀吉というのはなかなか面白い猿なのであります。
よく知らないけれど、だいたいでいいから秀吉がどんなヤツなのか知りたい!
そんな時には、漫画でざっくりと秀吉の生涯がわかる、こんな1巻完結漫画はいかがでしょうか?
――というわけで今回ご紹介するのは、西崎泰正先生の『異説太閤記 戦国の猿』です。
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
異説太閤記 戦国の猿 | 西崎泰正 | リイド社 | 2009年 |
『異説太閤記 戦国の猿』を読んだら……
秀吉という男の出自から野望まで、ざっくりと秀吉の生涯がわかります。
『異説太閤記 戦国の猿』はどんな漫画?
この作品は、タイトルからもわかるように『太閤記』(太閤豊臣秀吉の一生をまとめた伝記モノ)のように秀吉の一生をまとめてある漫画です。
異説、とつけられているのは若干のオリジナルな解釈が入っているからであり、大きく伝えられている史実と異なる内容になっているわけではないのでご安心ください。
こういった戦国時代の武将をまとめる漫画というのは、有名な武将であればあるほどどうしても有名な逸話が多く、到底1冊の漫画では収まりきらなくなってしまいます。
この作品もまた然りで、秀吉について詳しく知っている方にとってはだいぶ端折られた内容になっています。
しかしながらテキストで解説されている部分も多いので、読み応えはかなりあります。(というか戦国系の漫画って描くのめっちゃ大変そう……)
しかし、ほとんど豊臣秀吉について知らない人にとっては、ざっくりとどのような男であったのか、何をしたのか、どんな面白い人物であったのかを知ることができる内容になっています。
構成は、全部で7話に分かれており、信長との出会い、草履の逸話、本能寺の変、そしててっぺんに上り詰めるまでが描かれます。
尺の関係でしょう、朝鮮の役までは描かれませんが、秀吉好きな僕としてもなかなか皮肉も効いた味のあるラストになっていて、知っている人こそ楽しめる要素もあったように思いました。
きっと読み終わったら、真っ先にWikipediaで秀吉調べたくなるはずです笑
今回この作品をご紹介したのは、かつて紹介した千利休の1巻完結漫画がめちゃくちゃ面白くて、その漫画を担当された西崎先生の作品も紹介したかったからです。
千利休と秀吉も、今回の漫画では描かれていませんでしたがかなり深いつながりをもつ二人です。
ぜひ、気になった方は千利休の漫画の方もチェックしてくださいませ。
『異説太閤記 戦国の猿』を読んだ皆さんの反応
『異説太閤記 戦国の猿』は豊臣秀吉の生涯が1冊でざっくりわかるありがたい一巻完結漫画
秀吉の最大の魅力は、僕は勝手に「人間らしさ」だと思っています。
ひたすらに上を目指して信長に仕え、チャンスあれば全力でモノにしにいき、なりふり構わず頂上を目指す。
秀吉という愛らしい人間を知るきっかけにも最適な漫画になっていますので、秀吉をよく知らない人こそ、ぜひ読んでみてほしいです。
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