ほっこりして、泣けて、心温まる素敵な短編集を今回はご紹介。
このブログ内で以前にスケラッコ先生の『盆の国』をご紹介しました。
永遠に繰り返してしまうお盆を描いたファンタジー作品で、お盆に帰ってきたご先祖さま達がすごく可愛らしく描かれており、お盆の物語なのにほっこりしてしまう独特なタッチと物語に感動させられる傑作でした。
そして今回ご紹介するのは、『大きい犬』という短編集です。
その名の通り、表題作はただ大きいだけの犬が登場するお話なのですが、ほっこり指数激高で思わず心が音を立てて癒やされていきます笑
他にもスケラッコ先生のセンスが詰まった優しい短編がぎっしり詰まっていますので、日々の生活で疲れている方や癒やされたい方に全力でおすすめしたい優しい一冊になっています。
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
大きい犬 | スケラッコ | リイド社 | 2017年 |
『大きい犬』を読んだら……
優しくてほっこりできる短編の数々に心癒され、優しい気持ちになれます。
『大きい犬』はどんな漫画?
『大きい犬』はスケラッコ先生の短編集で、全部8つの物語が収録されています。
表題作である『大きい犬』のお話は、その後の後日譚と、最後に『小さい犬』というお話があり、全部で3つの関連した物語になっています。
ここではそれぞれの漫画の内容をざっくりとネタバレしない程度にご紹介しますので、読もうか迷っている方は参考にしていただければと思います。
大きい犬
表題作。
インドに行くことになった友達に、長期間の家の留守番を頼まれた主人公が、近所でも有名な巨大な犬と仲良くなっていくお話。
主人公の高田はなぜか犬の言葉がわかるという設定で、犬と高田とのなんともゆるい会話が読んでいてほっこりしてしまいます。
大きな物語の波があるわけではないのですが、漫画としての面白さと、読みすすめるうちにどんどん心が優しい気持ちで満たされていく感覚は不思議で素敵。
七福神再び
妻に先立たれ、落ち込んでいたおじいちゃんが突然のカミングアウト「私はえびすさまなんや」。
そんな突拍子もない展開から始まる短編ですが、主人公の宝を取り巻く環境、自称えびす様のおじいちゃんの優しさ、そして七福神を再結成しようと行動していく文字通りの神展開――と、実にファンタジックで楽しい物語。
さらに最後には優しい展開にきっと涙してしまうはず。
スケラッコ先生の、現実と虚構とのバランス感覚のすごさがよくわかる作品です。
クリスマス幸子
両親が離婚し、それ以来母親と二人きりですごしてきた幸子の物語。
幸子は毎年クリスマスイブには決まった事をしており、それは同僚達にも明かしていません。
そして今年もその決まった事をする幸子ですが、ひょんなことから「自分が本当にしたいクリスマス」について考えさせられる展開になります。
クリスマスと母と娘を題材にした、淡々としていながらとても優しい気持ちになれる物語です。
梅・桃・桜
異常気象が世界中で頻発するようになり、地球そっくりの星へと人類の多数が移住し始めた世界での物語。
そんな世界での地球では、移住を決意する者、残る決断をする者に分かれています。
主人公の桜は三つ子で、梅と桃は違う星へと移住していってしまいます。
しかし母に先立たれた父が地球に残る決断をしたため、桜だけは父と共に地球に残ることにします。
三つ子の兄弟の絆と、父親が地球に残りたがる理由に泣かされる、これまた素晴らしく優しくて感動的なSFファンタジーな短編です。
大きい犬・その後
「大きい犬」の後日譚。
ひたすらほっこりする短いお話。
彼の友達
半年前から東京にて同棲を始めた、恥ずかしがり屋でインドアなタイプのトンちゃんと恋人のみどりのお話。
トンちゃんには昔から大切にしている友達がいるのですが、みどりはその友達に会ったことがなく、またトンちゃんも会わせてはくれません。
みどりはそんな謎の「友達」をあれこれ考え、実は女の子なんじゃないか?などと悪い方向へと考えてしまいます。
そんなある日偶然トンちゃんの友達を目撃するチャンスが巡ってきて……。
謎の「友達」を巡る、ちょっとリアルだけど優しさに満ちた素敵なお話。
ホーライくん
給食が好きすぎて「将来は給食のおばちゃんになる!」と決意した少年が、その決意の通り給食のおばちゃんになるお話。
僕は給食大好きだったので、また給食食べたいなぁ、なんて懐かしい気持ちにもなりました。
途中からは、キツネが出てきて突然ファンタジー色強くなりますが、しっかりほっこりするお話です。
小さい犬
おそらくは表題作の『大きい犬』と対になるであろう物語で、この短編集の為の描き下ろし作品。
『大きい犬』と繋がったお話で、インドに行くと言っていたけれど実は那覇にいた友人が飼っているチワワが主人公です。
大きい犬ものそっとしててほっこりできたし可愛かったのですが、チャカチャカ動いて小さい犬もやっぱり可愛いです。
そして大きい犬も再登場するので、大きい犬と小さい犬とダブルでほっこりできるラストを飾るにふさわしい作品。
『大きい犬』を読んだ皆さんの反応
『大きい犬』はほのぼのほっこり作品盛りだくさんのおすすめなスケラッコ先生短編集
いやはやこの作品はかなり癒やされました。
優しさ、ほっこり、リラックス、ゆったり……。
そんな感じの言葉が実にしっくりくる、とても優しい短編集でした。
スケラッコ先生作品、マジ癒やしになるのでオススメです。
ちょっと息抜きしたいあなた、試し読みだけでもいいのでしてみてください。
きっと全部読みたくなるはず。
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