ある日、姉から大きな荷物が届き、開けてみるとそこには「やすお」が入っていた――。
今回ご紹介するのは、ブラックユーモアに加え考えさせられてしまうような深さも持つSF読み切り漫画の傑作『やすお』です。
作者は吉田博嗣先生で、この作品がヤングマガジン月間賞に入選しています。
『やすお』は一言でどんな漫画?
読めない展開に哲学的題材までぶち込まれた、面白さ超凝縮のブラックSF読み切り漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
やすお | 吉田博嗣 | 32ページ | コミックDAYS |
『やすお』の超ざっくりあらすじ
ある日姉から愛子の元へ大きな荷物が届きます。
開けてみると、中には体育座りをしている「やすお」が入っていました。
やすおは、幅広い用途で使用されている汎用人型ロボットのようなもの。
愛子は早速家事や料理をやすおにやらせ、やすおが上手く出来ない時には体に教え込ませようと頬を叩きまくっていました。
しかし愛子が教えれば教えるほどにやすおはどんどん多くの事が下手になっていきます。
愛子はやすおを送ってくれた姉に電話し、やすおがちゃんと働かないことを相談します。
すると姉は「そんなはずないから、ちょっと見に行く」と家に来てくれることに。
愛子の家へとやってきた姉は、すぐに愛子がやすおを殴ったりしていることを見抜きます。
そして姉はやすおを扱う上で最も大切な事を愛子に教えるのですが……。
『やすお』のネタバレあり感想
まず読み終わって思ったことが、この読後感で30ページちょっとというのが凄すぎます。
確かに2回目を読んでみると長さは感じないのですが、最初に読んでいる時は面白すぎたからなのか何なのか、結構ボリュームのある読み切り作品を読んでいるような感覚でした。
この漫画は短い中にもいくつもの見せ場があり、まずは最初のやすおの登場。
人型ロボット風の見た目で、それだけでインパクトは抜群。
で、ポイントは漫画内冒頭の説明では「人型ロボットとでもいうような存在で――」としか書いておらず、ロボットである、とは言っていない点です。
そして愛子とやすおの生活が始まり、愛子は体罰によって教育をしようとしますが、姉に怒られます。
実はやすおに一番してあげなければいけないことが感謝の言葉であり、感謝の言葉を言う事でやすおはどんどん物を覚えていってくれるのです。
このやすおを働かせるコツの部分が、次の見せ場でしょう。
ロボットのような存在であっても、叩いて教え込むのではなく感謝することで覚えていく。
なんか深いです。
そして最後は、このやすおはどのように誕生したのか?について語られる後半部分です。
そう、人だった(あるいはまだ人である)のです。
さらには、愛子もやすおの対となる存在である「はなこ」になる可能性があった事も明かされます。
なんかもう色々エグぅ笑
と感じたところで、美しいラストカット。
傑作です。
『やすお』を読んだ皆さんの反応
『やすお』は先が読めない展開とブラックな雰囲気で惹き付けるおすすめのSF傑作読み切り漫画
本当に『やすお』は先が読めない読み切り漫画でした。
このページ数でこの読み応えは本当に感動ものです。
ぜひこの漫画が気に入った方は、吉田先生の事も応援してあげてください。
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