1巻完結漫画なのに、ハラハラしまくる心理戦に、先の読めない謎、そしてあっと驚く衝撃のラストと、様々な驚きで楽しませてくれるサスペンス&ミステリージャンルの漫画達。
今回はこれまで紹介してきた1巻完結漫画の中から、特におすすめしたい傑作達を厳選してご紹介いたします。
超上質の映画を見た後のような、極上の読後感をぜひ味わってみてください。
それぞれの漫画紹介の末尾に、このブログでの詳細記事へのリンクも貼りますので、より深く知りたい作品があれば詳細記事もチェックしてみてください。
『告白~コンフェッション~』福本伸行/かわぐちかいじ
雪山で遭難してしまった2人の男。
片方の男は大怪我をしており、命の危険を自覚していました。
そこでその男は、もう死ぬことを前提に自らの人生における大きな自らが犯した犯罪をもう片方の男に告白します。
しかし、その直後に近くで山小屋を発見。
重大な告白をしてしまったのに生き延びてしまった男と、それを聞いてしまった男。
2人の間に芽生える疑心暗鬼と恐怖の連鎖を描いた、究極の心理サバイバルサスペンス漫画です。
なんといっても原作が『カイジ』などの福本伸行先生、漫画が『太陽の黙示録』などのかわぐちかいじ先生という最強コンビなのが頼もしいです。
ぜひ圧倒的で究極の心理戦に手汗かきまくってください。
『11人いる!』萩尾望都
大ボリュームかつ古典SFの傑作とも言うべき萩尾望都先生のよるSF&ミステリー作品。
宇宙船での試験を描いた作品で、なぜか10人しかいなかったはずの宇宙船内に11人の船員がいる――と発覚し皆が疑心暗鬼になりながらも協力してピンチを切り抜けていく様子が描かれます。
さらに後半では宇宙船に乗り込んでいた登場人物達のそれぞれの出身国で起こる大規模な戦争と政治的駆け引きに舞台を移した骨太な内容に変わっていく点も面白いです。
一冊で非常に読み応えがあり、様々な楽しみをくれるとても贅沢な作品になっています。
『死刑執行中脱獄進行中』荒木飛呂彦
ご存知『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦先生による複数の短編が収められた1巻完結の作品。
僕がこの作品と出会ったのは高校生ぐらいの時だったのですが、面白すぎて超読み込んだのを覚えています。
特に表題作の『死刑執行中脱獄進行中』が好きでした。
4編収録されており、それぞれがまったく異なるタイプのハラハラとドキドキ、そして漫画的面白さが凝縮されています。
荒木絵が苦手な方でも読んでみてほしい、幅広い方におすすめの作品です。
『山羊座の友人』乙一/ミヨカワ将
乙一先生原作で、ミヨカワ将先生が漫画を担当されたサスペンス漫画の傑作『山羊座の友人』。
読後感はまるで極上のサスペンス映画を見た後のような感覚で、とても読み応えのある1巻完結漫画になっていますが、世界観もなかなかに暗いです。
物語のキーとなっているのが、イジメや殺人事件、そしてイジメを見て見ぬフリをすることへの葛藤などなので、胸が苦しくなるような描写もあるかも知れません。
沢山の伏線も張られている、とても丁寧な作りの漫画なので、満足度も高いです。
ダークな作品としても、そして読み応えのある面白い漫画としてもおすすめしたい傑作です。
『盆の国』スケラッコ
永遠に終わらないお盆を冒険する、不思議で泣ける1巻完結の物語漫画『盆の国』。
スケラッコ先生による独特なタッチと優しい雰囲気の世界観が素敵で癒されます。
しかし物語はしっかりと中盤から不気味な方向へと展開していき、謎の男性と共に盆の国を救う大冒険が始まるのです。
この作品の魅力は、お盆をポジティブな雰囲気で描いていることでしょう。
ご先祖様の霊は皆一様に可愛らしい見た目をしており、とても愛着が湧きます。
物語もしっかり骨太で、最後には謎の男性との会話にきっと泣いてしまうことでしょう。
感動とワクワクと、そして先の読めない繰り返されるお盆を描いたミステリー要素もあるとても贅沢な作品になっています。
『ヨルとネル』 施川ユウキ
この作品は、読み始めは小人2人のゆるくて不思議な冒険が描かれるファンタジーな作品です。
そして小人であることをうまく生かしたユーモアあふれるギャグがとても楽しいです。
しかし中盤から、突如作品の雰囲気は変わって行きます。
なぜ2人は小人なのか?
2人は誰に追われているのか?
それらの謎が徐々に明かされていき、クライマックスでは衝撃的な展開になっていくのです。
同じ作品とは思えないほどに序盤と終盤とで雰囲気が変わる珍しい作品でもあります。
そして終盤に味わえるサスペンス&ミステリー感はなかなかのもの。
笑いに涙にハラハラ感、それら全てが詰め込まれた贅沢でまとまった、作者のセンスを感じる傑作漫画です。
『運命の女の子』ヤマシタトモコ
ヤマシタトモコ先生による短編集『運命の女の子』。
今回特にこの短編集の中でご紹介したいのが、最初に収録されている『無敵』です。
おそらくほとんどの方がこの漫画を読み始めた時、何か素敵な恋愛物語でも詰め込まれているんじゃないかと想像すると思うのです。
しかし『無敵』は、ホラーといってもいい位の不気味で、かつ先が読めずハラハラさせられまくるサスペンス&ミステリー作品になっています。
自分を無敵だと言い張る女の子の背筋も凍るような恐ろしい行動の数々。
どこまでが真実で、どこからが嘘なのか?
心して読んで欲しい作品です。
手に汗握る極上のサスペンス&ミステリー特集まとめ
まだまだこのブログで紹介できたサスペンス&ミステリー漫画(1巻完結漫画の)は少ないです。
これからもこれは凄いと思える作品を見つけましたらすぐにここに紐付けたいと思いますのでご期待ください。
映画にも匹敵するほどの極上のハラハラ感を漫画でも味わえる傑作の数々、ぜひ気になる作品がありましたら試し読みだけでもしてみてくださいね。
読み切り漫画の方でもサスペンスミステリー特集はしておりますので、そちらも併せてチェックしてみてください。
以上お読みいただきありがとうございました。
他にもたくさんのジャンル別特集記事があります。何を読もか迷っている方はどうぞチェックしてみてください。
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