ライブハウスでの最高のライブ体験。
その高揚感と達成感は何物にも代え難い最高の体験。
ずっと一緒に曲を作り、ライブをしていられると思っていたのに……。
ライブって、見に行くのももちろん最高に楽しいのですが、演奏する側もまた最高に気持ちの良いものです。
かくいうブログ管理人の僕も昔バンドマンだった暗黒時代がありまして、毎週末には色々な都内のライブハウスでライブをしていた時期がありました。
その経験というのは強烈な非日常的体験ですから、記憶にも強く残ります。
今回の漫画のように、その記憶と経験に囚われ、思わぬ方向へと行ってしまうようなことだって……。
――というわけで今回ご紹介するのは、文先生による『この声はいつかのお別れ』です。
『この声はいつかのお別れ』は一言でどんな漫画?
美しい歌声を持つミチルと、ミチルの声を世界に届けたいと願うイツキが、それぞれの迷いと葛藤を乗り越え前へと進んでいく予想外なラストの感動読み切り。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
この声はいつかのお別れ | 文(ふみ) | 54ページ | 少年ジャンプ+ |
『この声はいつかのお別れ』の超ざっくりあらすじ
高校を卒業してから本格的なバンド活動に取り組んできたイツキとミチル。
今はミチルの体調が優れないせいでライブは出来ていないが、自宅からネットなどで曲を投稿し高い評価を得ていた。
その日も、ミチルとイツキの楽曲を聞いたとある大手レーベルから契約を持ちかける手紙が届いたのだが、そこに書かれていたのは作曲者であるイツキのみとの契約で、歌手には違う人物を――という内容のものだった。
ミチルとでしか活動する気のないイツキはその提案をすぐに断り、またミチルと一緒に地道に実績を積み上げていく道を選ぶ。
――ある日、ミチルとイツキが公園を散歩していると、超有名な作詞家であり作曲家でもあるソラノという女性に一緒に音楽を作りたいと声を掛けられる。
しかしなかなかソラノの誘いに乗ってくれないイツキに、ソラノは自分のライブのチケットを渡し、一度ライブへ来てほしいとイツキへ言い残して去っていく。
乗り気ではなかったが、イツキとミチルは共にチケットをもらったソラノのライブを見に行くことにしたのだが、そこでイツキはまたしてもライブの圧倒的パワーと魅力に気付かされてしまい……。
『この声はいつかのお別れ』のネタバレあり感想
かつてイツキとバンドを組んでいた最高のボーカル・ミチルが病気になり亡くなってしまったので、ミチルのボイスサンプルを使ってボカロのような音声合成ソフト化してしまったというお話。
概要は上に書いた通りなのですが、最後までミチルがもう死んでしまっている事は伏せられているシックスセンス法が採られており、最後までその事に気づかなければ文字通り衝撃のラストが味わえる作品となっています。
僕のようなひねくれななめ読み野郎は、もしかしたら早々に謎に気づいてしまったかも知れませんが。
物語自体は音声合成ソフト化してしまったという点以外は王道な流れなのですが、高い画力で描かれる様々なシーンの描き分けがすごく巧いので思わず見入ってしまいます。
迫力あるライブでのシーンの荒々しくパワーのある感じ、ソラノと出会った時の光に包まれているかのようなソラノの感じ……美しいです。
クライマックスで、イツキとソラノが演奏する曲がミチルの事を書いた曲だというのも最高に感動的です。
ラストページ、墓石を前に優しく語りかけるイツキにもう迷いはなく、心にじんわりと響く優しくて美しい終わり方だったと思います。
まさに、全編通して一曲の楽曲のような、緩急に富んだ素敵な読み切り作品でした。
『この声はいつかのお別れ』を読んだ皆さんの反応
『この声はいつかのお別れ』はあの日の輝く声を追い求める感動のおすすめ読み切り漫画
実はワタクシ、ボカロをいじくって曲を作って投稿していたこともあったりします。
1人で全部完結できてしまうので本当に感動しましたし、細かく調教している時などは本当に楽しいものなのです。
故にこの作品でのイツキのミチルの声への執着も理解できますし、歌える合成音声化なんかしちゃったらそりゃ亡くなった実感も薄れていっちゃうだろうな、と思います。
ミチルは亡くなっていた――という結びではありましたが、それでも決して悲しい物語にはなっておらず、前向きになれるラストだったのがすごく良かったです。
もしまだ読んでいないのであれば、衝撃のラストに驚き、そして涙すると思いますのでぜひ読んでみてください。
そしてこの『この声はいつかのお別れ』が面白かったのであれば、作者である文先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。
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