どんなに刺されても痛みも何も感じない体を持っている少年の、ちょっと不思議で泣ける読み切り漫画。
今回ご紹介する読み切り漫画は、森山梨仁先生の『さくっ』です。
『さくっ』は一言でどんな漫画?
高い画力と奇抜な設定で展開していく、ほろっと泣ける傑作読み切り漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
さくっ | 森山梨仁 | 50ページ | 少年ジャンプ+ |
『さくっ』の超ざっくりあらすじ
痛みを知らない少年、咲又朔(さくまたさく)18歳。
どんな痛みも感じる事のない朔は、ニュースにも取り上げられ、「八つ当たられ屋」として話題になっていました。
朔が街を歩けば、ストレスを抱えた人々が朔に向かって包丁をかざして突撃し、さくっと刺していきます。
どれだけ刺されても、血も出なければ痛みも感じない朔はそれを生業として稼いでいたのです。
そんなある日、いつものように街で刺されまくっている朔の元へ、見ず知らずのお婆さんとその孫娘が現れます。
お婆さんは朔の足へ抱き着くと、「そんなに傷つく必要ないじゃないか」と朔を諭します。
そしてそのまま、包丁を抜いてあげるから家までおいで、と朔を家まで連れていくことに。
このお婆さんと孫娘との出会いで朔の運命は大きく変わる事になり、また2人の過去を知るにつれて朔自身もまた変化していくことになるのですが――。
『さくっ』のネタバレあり感想
まず目を引くのが高い画力によって描き込まれた背景。
キッチン用品から食品まで、かなり細かく描き込まれておりじっくり読みたくなります。
そして痛みを感じない少年という面白い設定と、それを「八つ当たられ屋」というバイトにしてしまっている点も面白いです。
1ページ目にキレイに頭に刺さる包丁のカットを持ってきて目を引かせているのも巧いです。
擬音・効果音もいちいち面白く、包丁を抜く際の「抜キッ」だったり包丁が刺さった時の「さくっ」という擬音の描写がクセになります。
途中から出てくるおばあちゃんと孫娘のおかげで最後には意外にも泣ける作品になっているのも驚きました。
ただ、若干おばあちゃん登場から泣かせにかかるまでの展開が強引だったような気もします。
しかしながら、総じて高い画力と奇抜な発想をキレイにまとめた、とても面白くて読み応えのある読み切り漫画になっています。
なによりタイトルと設定にセンスを感じる面白い作品でもありました。
『さくっ』を読んだ皆さんの反応
『さくっ』は非常にハイクオリティな痛みを感じない八つ当たられ屋の少年を描いた傑作読み切りおすすめ漫画
擬音が面白い漫画は楽しいものです。
それだけでなく『さくっ』は全体のレベルがとても高いので、没頭して読むことができました。
終盤の演出には思わず泣いてしまうかも知れません。
おばあちゃんのドアップコマ連発は反則やで……。
まだこの作品を読んでいないと言う方は、それこそさくっと読めるのでぜひ読んでみて欲しいです。
そしてこの漫画を読んで森山先生に興味を持った方は、ぜひ応援し最新情報をチェックしてみてください。
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