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千年の冬の王と生贄の少女の美しく感動的な物語『四季の王』【おすすめ無料読み切り漫画】

四季の王

「春」が来なくなってしまった世界。

そこには千年に渡り君臨し続ける「冬の王」が存在し、とある村は冬の王への人間の生贄を未だに続けていた。

そして今年もまた冬の王へと送り届けられた1人の少女。

しかしその少女は、冬の王と共に奇跡を起こすことになる……。

――今回ご紹介するのは、及川滲先生による『四季の王』です。

こちらの作品は2021年前期・第79回ちばてつや賞一般部門において佳作を受賞した作品。

美しい絵にファンタジックでワクワクする世界観、そして詩的で感動的な物語が展開する素敵なファンタジー読み切りになっています。

『四季の王』は一言でどんな漫画?

春のなくなった世界に君臨する冬の王と、生贄に捧げられた少女との感動と愛に満ちたファンタジーヒューマンドラマ読み切り。

この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。

読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。

※↓↓タップ(クリック)で読めます。

タイトル作者本編ページ数読めるサイト
四季の王及川滲56ページコミックDAYS

『四季の王』の超ざっくりあらすじ

春が死に、千年に渡り冬の王が君臨している世界。

その日、冬の王の元をとある村から送られた人間の少女の生贄が訪れた。

少女はロメリアという名で意気揚々とイケニエとしてやってきたのだが、実は冬の王は生贄など求めておらず、ロメリアを追い返そうとした。

しかしロメリアは言うことを聞かず、冬の王の館で一緒に過ごすことになってしまう。

そしてロメリアは冬の王と一緒に過ごすうちに、冬の王とかつての春の女王である「リュウゼツラン」についての悲しい物語、そして冬の王がどうして千年の間この世界に留まってしまっているのかを知ることになる。

――そんなある日、ふと冬の王が物音に気づきロメリアのいた方へ向かうと、なんとロメリアが盗賊によって誘拐されてしまっていることに気づく。

冬の王はロメリアを助け出すべく、本当の姿へと変身し怒れる神となりロメリアの元へ向かうのだが……。

『四季の王』のネタバレあり感想

春と冬を巡る感動的なファンタジー作品で、読んだ後にとてもあたたかい気持ちになりました。

生贄を求める冬の王――という導入から、ちょっと怖い話になるのかな?とも思いましたが、読み始めてすぐに冬の王が優しい人であることがわかり、一気に感情移入してしまいます。

そして純粋無垢なロメリアがまた可愛らしくて良いバランス。

ただ気になったのが、これだけ明るく可愛らしい少女をイケニエに出した村の真意はなんだったのか? 

ロメリアの家族はどう思っているのか?

などは少しだけ描いてほしかったなぁ、という気もしました。

――そうして始まる冬の王とロメリアとのほっこり生活。

次第に冬の王の過去が明かされていき、ひたすらに冬の王がいい人であることもわかっていきます。

そして春の女王であった「リュウゼツラン」との逸話。

最終的には泣かされてしまいましたが、ちょっとだけ詰めが甘いと言いますか、説明不足でしっくりこない感じもしました。

特にリュウゼツランと冬の王とのエピソード周りが、なんとなくモヤっとしていた気がします。

それでも、春が訪れるラストシーン、そして死んだと思わせておいてロメリアと共に杖をつきながら歩く冬の王の姿に、おじさん泣いちゃいました。

圧倒的画力と感動でねじ伏せられてしまった感はあります。

――総じて、高い画力と最高にワクワクする世界観、そして泣ける物語が織り込まれた素敵な読み切り作品になっていました。

おそらくは、もう少しモヤっとするポイントをなくせていれば佳作以上の賞が獲れたに違いないと思います。

『四季の王』を読んだ皆さんの反応

『四季の王』は千年の冬の王と生贄の少女の美しく感動的な物語なおすすめ読み切り漫画

感想で書いたように、モヤっとするポイントもありましたがトータルで非常にハイクオリティで泣ける素敵な読み切りでした。

ちなみにですが、春の女王として登場するリュウゼツラン。

調べてみたら、メキシカンな見た目の植物ですね。絶対に見たことあるヤツ。

詳細気になる方はwikiどうぞ。

ただなぜ春の女王がリュウゼツランなのか?

は明確にはわかりませんでしたが、もしかしたら花を咲かせる速度が遅い種類が多く、100年に一度しか花を咲かせないという嘘伝説まで存在しているようなので、その辺りから千年に一度しか来ない春と掛け合わせてのネーミングなのかも知れません。

――とにもかくにも、もしまだ読んでいないのであれば、きっとあたたかな春のような気持ちになれる読み切りになっていますのでぜひ読んでみてください。

そしてこの『四季の王』が面白かったのであれば、作者である及川滲先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。

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