食事は生きていく上でものすごく大切で必要な事ではありますが、一人暮らしをしている時なんかは結構面倒になってしまうこともあります。
僕も一人暮らしをしていた時代は、まぁ今の奥さんもドン引きするレベルのとんでもない食生活をしておりました。
ただ、思い返してみると案外気楽で楽しかったなぁ、なんて思ったりもするわけですが。
――今回は、今も一人暮らししている方や、あるいは一人暮らしをしていた経験のある方には特におすすめできる、良い加減な料理が沢山出てくる良い加減な漫画です。
作者はグルメ・エッセイ漫画で有名なたかぎなおこ先生。
たかぎ先生は今ではご結婚されお子さんもいらっしゃいますが、結婚する前の一人暮らしグルメな漫画が僕としてはわかりみが深くて好きです。
ちょうど入籍直前ぐらいまでに描かれた、たかぎ先生最後の一人暮らし漫画が今回ご紹介する『良いかげんごはん』。
たかぎ先生のゆるくてちょっと自堕落な生活と合わせて、クスっと笑えて共感もできて、そして適当なんだけど美味しそうな料理満載の楽しい漫画になっています。
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
良いかげんごはん | たかぎなおこ | オレンジページ | 2016年 |
『良いかげんごはん』を読んだら……
一人暮らしの楽しさも懐かしさも全部思い出し、ゆるい雰囲気と楽しげな描写に癒され、とてもやさしい気持ちになりました。
『良いかげんごはん』はどんな漫画?
『良いかげんごはん』は、たかぎ先生の一人暮らしをする中での四季折々の食材や料理を描いた、謂わばグルメ&エッセイ漫画になっています。
ゆるいタッチの絵と、たかぎ先生の良い意味で適当な暮らしぶりが読んでいてとても楽しく、一人暮らし経験のある人からしたら「あるある」満載な内容かと思います。
そして『良いかげんごはん』はおおまかに4つに分かれており、四季毎の美味しいごはんが紹介されます。
春の良いかげんごはん
たかぎ先生が出身地である三重県から上京したばかりの頃の生活ぶりや、三重県の食文化との違いも描かれている春編。
漫画内で、「おでんにみそダレをつけるか否か」という話題が出てくるのですが、僕は東京出身ですがみそダレ大好きです。
厚揚げとか、コンニャクとか、大根とかに甘いみそダレを塗ったくって食べる……美味しいンですよね。
他にも、ヨーグルトとジャムのお話、飲み会で酔いつぶれないようにするお話、そしてたかぎ先生が実家にいた頃によくしていたという「つくし摘み」のお話もあります。
つくし摘み、僕もしたことがありますが、味はもう全く覚えてないです。
夏の良いかげんごはん
夏編では、先生が大好きだという梅干しのお話、トマトのお話、冷たい料理食べがちだというお話、ミキサーのお話などが収録されています。
我が家も妻が梅干し大好きなので定期的に買うのですが、漫画内で先生が描いていたように「スーパーではなかなかガチなのが買えない」というのがものすごくわかります。
どうしても甘めのものだったり、謎にはちみつ使ってたり。
トマトのお話も、先生の極端さとおいしいトマトへの愛が感じられておもしろく読めます。
トマトとマヨネーズ、最強の組み合わせです。
秋の良いかげんごはん
秋編では、白米と海苔のお話、茹でた鶏肉のお話、コーヒーに憧れてコーヒーデビューするお話、風邪を引いた時のうどんのお話、朝ご飯のお話などが収録されています。
白米と海苔って鉄板の組み合わせではあるのですが、たぶん人によって食べ方にはかなり差があると思うのです。
僕はまさにこの漫画でも出てきたように、あぶった焼き海苔をチョンと醤油をつけて白米を巻いて食べるのが大好き。
しかし、僕の妻はちぎった海苔を醤油に浸してヌレヌレにして、それを白米に乗せて食べるのが好き。
結婚の難しいところってこういう細かなところです。
夫婦間での料理系の話題は上手く伝えないとすぐに喧嘩になりますからね。
あと、漫画に出てきた風邪をひいた時には「誰かが作ってくれたご飯がとにかくうまい」というの、ものすごくわかります。
弱っているからこそ感じるありがたみが、味も大幅に引き上げてくれる気がします。
冬の良いかげんごはん
冬編では、一人鍋のお話、調味料余った時の麻婆豆腐とカレーのお話、帰省とカニのお話、シチューのお話などが収録。
この冬編の、余った調味料をぶち込んで適当に麻婆豆腐作る――というのを読んで、「そうそう、こういうのこそ一人暮らしの醍醐味!」と妙に懐かしくなりました。
ご結婚され、お子さんもいる先生は今ではきっとそんな適当料理はできなくなってしまったのだろうとは思いますが、一人暮らしの「どうなったって自己責任」感は楽しいものです。
そして冬はなんと言っても鍋です。
我が家もそうですし、多くのご家庭でも冬の鍋は大活躍でしょう。
何入れたってポン酢で食えば大体うまい。
鍋最強です。
四季のお話だけでなく、合間に様々なごはんのお話も挿入されます。最後のスペシャルまんがでは白菜の話が描かれていたのですが、「ぬか漬けは何回も自分で挑戦してめげて、浅漬けこそ自分がやるべき漬け物だった!」みたいな描写があったのですが、わかりすぎて笑いました。ぬか床、管理が難しいですよね……。
『良いかげんごはん』を読んだ皆さんの反応
『良いかげんごはん』は四季折々の簡単で美味しい料理満載の楽しい1巻完結グルメ漫画
良い意味で、本当に良い加減で楽しい漫画でした。
たかぎ先生の一人暮らし時代の生活っぷりに共感できるかどうかでも面白さは変わってしまうかと思いますが、一人暮らしをこれから始めるような人も参考になるんじゃないかと思います。
僕の一人暮らししてた時代の事から考えると、この漫画のたかぎ先生の生活っぷりはかなりしっかりしたハイレベルな一人暮らしっぷりだと思います。
旬の野菜を気にして、料理をする――これだけでもたぶん一人暮らしレベル上位です笑
ゆる~く読めて、共感もできて、クスっと笑える、そんな素敵な一人暮らしの良いかげんなグルメ漫画になっていますので、気楽に読んで欲しいと思います。
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詳細は記事にしてありますので、興味がありましたら読んでみてください。
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