1巻完結漫画日常ヒューマンドラマギャグ

ちびまる子ちゃん好きと永沢君好きには無条件でおすすめな『永沢君』【1巻完結読み切り漫画】

永沢君

多くの人に今も愛され続けており、独特で個性的な人物が多く登場して最高に笑える物語が紡がれる故さくらももこ先生による大名作漫画の『ちびまる子ちゃん』。

そんな『ちびまる子ちゃん』の中でも、いいやつなのか悪いやつなのかすらわからない、けれども憎めなくて、多くのファンを獲得し続けているのが永沢君ではないでしょうか?

僕が『ちびまる子ちゃん』を思い出すと、必ずタマネギ型の頭をした永沢君がまず思い浮かびます。

ある意味、『ちびまる子ちゃん』の世界観の権化のような存在だと僕は思うのです。

そんな永沢君が中学校へと進学し、お馴染みのメンバーと過ごす日々を描いた読み切り漫画が、『ビッグコミックスピリッツ』と『ビッグコミックスピリッツ21』に連載されたものを単行本にして1995年に小学館から発売された『永沢君』です。

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タイトル作者出版社発売年
永沢君さくらももこ集英社2019年

『永沢君』を読んだら……

もう永沢君なしじゃ生きられなくなります。

『永沢君』はどんな漫画?

『永沢君』では、中学生となった永沢君の学校での日々が描かれます。

そして親友として永沢君にいつも「君は卑怯だよ」と言われまくる藤木君、そして新たに親友となった「君は愚鈍だよ」と言われ続ける小杉君が中心となります。

『ちびまる子ちゃん』でたまに毒づくキャラとして出てきていただけで面白かった永沢君が、主役になったら面白いに決まっているのです。

注意点としては、油断していると「ハハッ!」と大きな笑いが出ちゃうので電車内とかでは読まない方が良いかもしれません。

さくらももこ先生の独特の視点って、超爆笑しちゃう感じではないのに「ボソッ」と誰かが言ったセリフがじわじわと笑えてきたり、その状況を想像してみたら笑えてきたり、とにかくそういった「上質な笑い」が味わえると僕は勝手に思っています。

ある意味、この『永沢君』はその真骨頂と言いますか、とにかく名言のオンパレードです。

いくつか、あまりネタバレにならない程度にセリフを抜粋してみます。

「藤木君を励ます」より

小杉君「藤木君が英語のテストで1点を取って落ち込んでいるんだ」

永沢君「えっ、1点? それはひどくバカだね。」

小杉君「とにかく励ましてあげようよ」

永沢君「励ましたところで、1点も増えないけれどな」

どのような状況でも、ズバっと核心を突くようなことしか言わない永沢君はとても痛快で笑えます。

藤木君と小杉君もかなりいいキャラしてます。

「性格」より

藤木君「永沢君にもいいところがあるよ。たとえば……ええと……ええと……」

藤木君「(ない…おい……ないぞ……)」

小杉君「……藤木君、ひょっとしてないのかい?」

藤木君「そ……そんなことないよ……永沢君……人の物を盗んだりしないところがいいところさ」

小杉君「そんなことは人間としての最低条件だろ。」

この抜粋したお話、最後まで最高に笑えました。

他にも、花輪君にヒデじい、野口さんに城ケ崎さんと、濃いキャラクター達が永沢君を大いに盛り上げてくれて最後まで突発性爆笑が途切れることはありませんでした。

僕が一番笑ったのは、藤木君がラジオにハガキ職人として投稿し、割と読まれている事を知った永沢君が負けじとハガキを送ったエピソード。

めちゃくちゃ笑えたので、ぜひオチはご自身で確かめてみてください。

まる子やたまちゃんは違う学校へ行ったのでしょうか、回想シーンのみで僅かに登場するだけで、ガッツリの登場はありません。

『永沢君』はどんな人におすすめ?

どんな人に『永沢君』をおすすめしたいかと言うと、そりゃもう全人類に読んで欲しいとは思うのですが、強いて書くのであれば――

さくらももこ先生ファン、ちびまる子ちゃんファンの人。

永沢君よりは藤木君派だという人(藤木君も大活躍!)。

物語の時代設定が古めなので、今はもうおっさん、おばちゃんな世代の人。

真正面からのギャグではなく、少し違ったさくらももこ先生の鋭い視点で笑いたい人。

とにかく永沢君の毒舌が好きな人。

などでしょうか。

時代設定は、それこそビートたけしのツービートがテレビに出てる時代だったり、たまに現代っぽくなったりもします。

ただ、根底にある古臭い時代の良い雰囲気はきっとおっさんおばちゃんとか、僕のようにギリギリ昭和世代には懐かしく、そしてあるあるとしても面白く読めると思います。

『永沢君』を読んだ皆さんの反応

↑↑すごくわかります。読み切り漫画の良さである、面白さの凝縮された宝石みたいなものを持ってる気分でじっくり時間をかけて読みたくなる。

ちびまる子ちゃん好きと永沢君好きには読み切り漫画『永沢君』が全力でおすすめ

ほんと、笑いました。

やはりさくらももこ先生の切り口って面白いんですよね。

特にこの永沢君は中学生なので、ちょっと大人。

少しエッチな事も考えるし、ませた理想も持ち始める年ごろです。

そんな年ごろの永沢君がつまらないわけがないのです。

藤木君の成長も読んでいて微笑ましくなりました。

ぜひ、永沢、藤木、小杉の笑えるやりとり、読んでみて欲しいです。

きっとあなたの中の大切な一冊になるはずです。

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※追記

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