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廃れた水族館での世界を変える運命の出会い『水槽の中の君』【読み切り無料漫画】

廃墟となった水族館で、少年達は不思議な少女と出会う。

そしてその出会いは、世界の姿と少年の運命を大きく変えてしまう「マンガみたいな」出会いだった……。

少年少女のピュアで切ない出会い、水槽の中の少女が持つ予知夢の力、世界の形が変わってしまうほどの自然災害――などなど、多くのワクワク要素と美しい絵満載の梅園満先生による『水槽の中の君』を今回はご紹介します。

『水槽の中の君』は一言でどんな漫画?

廃れた水族館で出会った水槽の中の少女と、少女を守ろうとする少年達のピュアでたくましい冒険恋愛物語。

この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。

読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。

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タイトル作者本編ページ数読めるサイト
水槽の中の君梅園満75ページ 少年ジャンプ+

『水槽の中の君』の超ざっくりあらすじ

クラスメイトの大海(たいが)と昴(すばる)と知音(かずね)は、廃墟となった水族館を肝試しで探検する約束をした。

その夜、水族館へとやってきた3人は、水族館の奥で水槽の中で暮らす不思議な少女・ノーリと出会う。

ノーリは大海らの名前も、ここに来ることも知っており、知っていた理由というのが「予知夢で見たから」であった。

さらにノーリは、「明日は雹が降る」と予言もしてくれた。

すると翌日、本当に大粒の雹が降り、昴は雹が頭に当たりケガをしてしまう。

再度ノーリの元を訪ねた大海達は、今度はノーリから「明日は大雪になる」という予言を聞かされる。

しかし季節は夏で、到底雪が降るとは思えない。

けれども翌日、本当に大雪が降った。

大海と昴は雪ではしゃいでいたが、知音だけはあまりにも当たりすぎるし、あり得ないことが続いている為ノーリの予言を恐れ始めていた。

そして次に大海がノーリの元を訪れた時、ノーリは長い雨によって水没してしまう世界の夢を見た事を大海に打ち明け、大海に遠くへ逃げるよう助言するのだが……。

『水槽の中の君』のネタバレあり感想と登場小物解説

90年代というレトロな世界が舞台の不思議な純愛物語でなんとも懐かしい気持ちになりました。

意識してだと思うのですが、ヒロインである謎の水槽少女・ノーリも、どことなくデザインが古臭いというか、一昔前な雰囲気が逆にマッチしていたように思います。

物語としては、新海誠監督っぽい破滅的な純愛物語になっていて、主人公の少年・大海は最後に母親を新幹線に残したままノーリの元を訪れ、そのまま心中する――というなかなかにヘビーな展開。

すごく面白かったのですが、だからこそいくつか気になる点もありました。

まず、ノーリという少女の正体がかなりモヤッとした説明しかない為にどんな生物なのかわからない点。

もちろん細かく詳細が知りたいわけではないのですが、最低限の予知夢能力の仕組みや、そこに繋がれている理由をもう少しだけ踏み込んで説明してほしかったように思います(パパがちょっとだけ説明してくれますが、本当にちょっとです)。

なぜそれの説明がほしかったなぁ、と思うかと言うと、未知の生物過ぎるノーリと心中まですることを決意した大海に感情移入出来なすぎるからです。

もう少し、何かノーリと大海の恋を応援できる情報があれば良かったのに、と思った次第です。

次に気になったのが、予知夢と自然災害の関係です。

結局、ありえない天候が続くことがノーリのせいなのかどうかは判明せず、かといって異常気象が続いた理由というのも説明はされていません。

ノーリが予知夢を見るから変な気候になるのか、それともノーリは単に変な気候であるかどうかに関わらず予知できるだけなのか? その辺りもちょっとわかりませんでした。

そして最後の気になった点は、なぜ90年代という設定にしたのか?という点です。

Twitter上での鋭い指摘を見つけたので貼っておきますが、もしかしたらマジに↑これが理由な可能性はありそうです。

なぜなら、それ以外にレトロな設定にする理由は見当たらなかったからです。

ただ同時に、そのレトロな小道具達がこの作品の魅力にもなっている事もまた間違いないです。

――最後に、この作品に出てきたレトロな小物が全くわからなかったヤングな皆さんの為に、簡単に小物への解説をしておきます。

・チェーンメール

この作品のとても大事な装置となっているチェーンメールは、ガラケー時代に流行った、一種の迷惑メールのようなものです。名前の通りチェーン=鎖のように次々と違う人に送っていくことで爆発的に読む人を増やせる、悪く言えばネズミ講的広め方なメールです。ただ、流行っただけあって悪いものばかりではなく、広めれば幸せになれるよ!というようなハッピーな内容のものもたくさんありました。

・旅のラゴス

作中、知的なメガネ女子の知音が「旅のラゴスみたい」と言うセリフがあるのですが、これは筒井康隆氏のSF小説です。小物ではないのですが、一応触れておきます。

・MDプレイヤー

僕のような30代半ば世代が最後のMD世代なのでしょうか? 作中で大海が聞いている音楽は、MDと言う小さいCDをフロッピーに入れたような(CDもフロッピーもわからん、という世代の方には僕の語彙ではこれ以上説明できませんごめんなさい)四角いもので、そのMDを入れて聞けるのがMDプレイヤーです。当時はその小さなモノに音楽が入れられるという事で感動したものです。今ではデータで音楽が聞けちゃうのでその感動はきっと伝えられないのだと思いますが、革新的だったのです。

・大海が聞いている音楽

大海がニヤニヤしながら音楽を聴き、「エヴァみたいだ」とつぶやくシーンがありますが、あれはBUMP OF CHICKENの「アルエ」という楽曲です。そして、大海がエヴァみたいとつぶやいた真意はわかりませんが(水槽の中の少女が綾波レイ的?)、実はこのBUMPの「アルエ」という楽曲はエヴァの綾波レイの事を歌った曲であるということでも有名です。

『水槽の中の君』を読んだ皆さんの反応

『水槽の中の君』は世界を変えることになる廃れた水族館での運命の出会いと少年達の冒険を描いたおすすめ読み切り漫画

『水槽の中の君』 はなんとも懐かしい気持ちになれるピュアな恋愛物語でした。

もう少し踏み込んで描いてほしい点もあった為、その後の大海とノーリの話とか新たに発表されたりしませんかね?

もしまだ読んでいないのであれば、きっとちょっと懐かしい気持ちにも浸れると思いますのでぜひ読んでみてください。

そしてこの『水槽の中の君』が面白かったのであれば、作者である梅園満先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。

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