素晴らしいほどの最低っぷり、読後感も決して爽やかとは言えず、控えめに言って最低……。
今回ご紹介するのは、そんな最低な読後感と最低な物語が堪能できる、最低な男女のお話『最低』です。
『最低』は一言でどんな漫画?
最低な男女による、読後感も最低な素晴らしき最低な漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
最低 | 森もり子 | 32ページ | 少年ジャンプ+ |
『最低』の超ざっくりあらすじ
空調の効きが悪いホテルの一室で過ごすカヨと、おにーさんと呼ばれる男。
その時、おにーさんのスマホにおにーさんの母親から連絡がきた。
電話を終えたおにーさんの口から発せられたのは、カヨの婚約者でありおにーさんの弟であるアキラが事故で死んでしまった――という衝撃的な内容だった。
――アキラのお葬式にカヨは参列していた。
そこにはアキラの両親がいて、カヨの心を慮り、挨拶をしてくれる。
そしてアキラの兄である「お義兄さん」もその場にはいた。
アキラの兄とカヨとは、合コンで知り合った。
カヨはアキラとその時すでに婚約していたにも関わらず、偶然その婚約者の兄と合コンで会ってしまったのだからものすごく気まずかった。
しかし何かあるから合コンに来ていたのだろう、と察したアキラの兄は、合コンの後に2人で店を変えて話そう、とカヨに提案した。
――アキラの葬式は焼き場への移動となり、カヨとお義兄さんは二人きりで車の中にいた。
重苦しい空気の流れる車中でお義兄さんは号泣するのだが、直後カヨに抱き着こうとして……。
『最低』のネタバレあり感想
素晴らしい最低っぷり。
まず、冒頭ではカヨとお義兄さんがホテルの過ごしています。
お義兄さんの「次は家で」という誘いを流石に断るカヨでしたが、まぁなんにせよやっていることは最低です。
初見では、一体この男は誰なんだ?という感じで読むことになりますが、アキラという男性が事故で死に、アキラという男性はカヨの婚約者であり、さらにホテルでカヨと過ごす男性がアキラの兄であるとわかった途端に「うっわ最低だわ」と思うことになります。
次にお葬式のシーン。
アキラが死んでしまった……というとんでもなく悲しい一幕であるにも関わらず、お義兄さんは軽々しくカヨの方に手を掛けようとします。
最低です。
その後焼き場へ移動するにあたり、車中で2人きりになるカヨとお義兄さん。
まずこのシチュエーションを作ったお義兄さんが最低です。
そして車中、散々泣いた後でカヨを求めようとするお義兄さん。
超最低です。
そしてこの後、スタンディングオベーションをしたくなるような、感動的なまでの最低っぷりをお義兄さんが披露してくれます。
「今後、俺と付き合うとかないですか?」
「だってアイツもう死んじゃったじゃん」
最低! クズ! ゴミカス! ハゲタコ!
すごいです、素晴らしいまでの最低男。
しかしまだまだこの『最低』は終わりません。
どうやらカヨも何かを胸に秘めているようで、お義兄さんが「でもお前だってホッとしたんだろ?」みたいに聞くと「うん」と頷くんですよね。
何この漫画? すっごくみんな最低なんですけど!
そして、これはもう確実にあえてだと思うのですが、
アキラに何があってカヨとお義兄さんとは関係を持ったのか?という一番知りたい部分の描写がないのです。
意地悪! 最低!
ただ1つ、めっちゃ人間の最低な部分を凝縮して描いたような作品でもあるので、最低なんだけどなぜか読んでしまう魔力がありました。
だから、読んでいる最中ずっと最低な気分になったんじゃないかな、と。
感想をまとめますと、とにかく素晴らしく最低な気分です。
『最低』を読んだ皆さんの反応
『最低』は最低な男女の最低な物語を描いた読み切り漫画
素晴らしく最低な読み切り作品。
一見、カヨもお義兄さんも最低に見えますが、肝心のアキラの所業が明かされていないので断定はできないという巧さ。
最早サスペンスみたいになってきました笑
この『最低』に関しては、ぜひあれこれ深読みして読んで欲しいです。
その方が楽しめますし、果たして本当に最低なのは誰なのか?なんていう深い疑問が産まれたりもします。
なかなかに楽しめる最低な読み切り漫画でした。
そして『最低』を読んで森もり子先生に興味を持った方は、ぜひ先生をフォローして応援してくださいませ。
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