透明人間の漫画作品は数多くありますが、今回は第51回JUMP新世界漫画賞において佳作＆超新星賞を受賞した作品をご紹介します。
短い作品ではあるのですが、無駄な説明も極力省き、とても心に響く優しい物語になっていて「素敵だなぁ」と思った為紹介したいと思った次第です。
――今回ご紹介するのは、ミコマコト先生による『PLAY OF COLOR』です。
『PLAY OF COLOR』は一言でどんな漫画？
透明人間の女子生徒と、絵が好きな男子生徒とのゆるやかで優しい交流を描いた心あたたまる物語。
この時点でもう読みたい！と思った方はぜひ読んでみて下さい。
読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。
※↓↓タップ（クリック）で読めます。
| タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
| PLAY OF COLOR | ミコマコト | 38ページ | 少年ジャンプ＋ |
『PLAY OF COLOR』の超ざっくりあらすじ
高校3年生の男子生徒・小林は、その日1人でこっそりと菓子パンを食べる透明人間の女子生徒・熊田に声をかけた。
熊田がその場所で1人でお昼ごはんを食べている理由は、そこに粗大ごみとして捨てられていた大きな絵があり、その絵が好きだったからだった。
小林と熊田は1日後、その場所でまたバッタリと会い、またその絵を一緒に眺める。
そこで小林は熊田に対し、買い物に付き合ってくれないか？ と持ちかける。
そうして小林と熊田は学校終わりに買い物へと行き、いくつかの店を回って買い物を楽しんだ。
買い物の途中、小林はいつも熊田が見ていた捨てられた絵が、実は自分が描いた作品であることを明かす。
さらに小林は、熊田の絵が描きたいからモデルになってくれ、と熊田にお願いする。
熊田は「考えさせてください」と小林に答えたのだが、翌日に……。
『PLAY OF COLOR』のネタバレあり感想
冒頭でも書いたのですが、ほんとに余計な説明がなく、スッと物語に入って鮮やかに余韻を残して終わる、そんな素敵な作品だったので今回ご紹介しました。
まず透明人間の少女・熊田ですが、やんわりと熊田と小林の会話から透明人間が珍しい事であることはわかりますが、なぜ透明人間なのか？というような説明は一切ありません。
細かく説明すればキリのない部分を思い切って「描かない」選択をしたのはすごいですし、成功しているように思いました。
透明人間になってしまった理由などはこの作品のテーマとはおそらく関係なく、あくまでも10代の繊細な年頃にいる熊田と小林の心の機微こそが中心の物語なのです。
不器用な2人は、ゆっくりと心の距離を詰めていき、最後には小林が熊田の絵を描きたいと言い出します。
冷静に考えれば透明人間に対してキミの絵を描きたいと言うのってちょっと意味不明なわけですが、小林には時折本当の熊田の姿が見えていた（ような気がしていた）ので、描ける、と確信していたのでしょう。
しかしこの作品では、熊田もまた小林の方へ歩み寄り、自ら色を被るという大胆な行動に出ます。
そして最後には、透明人間である熊田の顔がキャンバスへハッキリと現れます。
その絵もまた良いです。
さらにですね、普通だったら小林と熊田の会話などで物語が結ばれそうなところを、この漫画では熊田の顔が描かれた絵を見た友達の一言で物語が結ばれるのです。
それもまたすごく良かったですね。
総じて、若い少年少女の心に、前向きなろうとする姿、そして自分らしさを見つけてもらえる喜びと、非常に多くのものが詰め込まれた、読後感も爽やかな良い物語だったと思いました。
※他にも透明人間モノで面白い読み切りが読みたければ、過去にこのブログでもご紹介した作品でおすすめがあるので興味あればチェックしてみてください⇓⇓
『PLAY OF COLOR』を読んだ皆さんの反応
『PLAY OF COLOR』は透明人間の少女が見つけた自分らしさと前向きな気持ちを描いたおすすめ読み切り漫画
透明人間モノは展開が読めてしまいがちですが、ある意味で王道な展開ではありながらも、少年少女の年頃で繊細な心の描写を中心に描くことで読後感も爽やかなすごく素敵な作品になっていました。
要所要所で惹きつけられる魅力的なコマがあるのも上手く、一気に読んでしまいました。
もしまだ読んでいないのであれば、何かしらあなたの心に余韻を残してくれる作品だと思うのでぜひ読んでみてほしいです。。
そしてこの『PLAY OF COLOR』が面白かったのであれば、作者であるミコマコト先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。
今後の活躍にも大いに期待しましょう！
ブログ内で紹介してきた1巻完結・読み切り漫画の中から厳選した本気のおすすめ漫画特集、よければあわせて読んでみてください。
無料で読める読み切り漫画特集⇓⇓
1巻完結の漫画特集⇓⇓
全ての特集記事まとめ⇓⇓
コメント