どんな芸人も憧れる夢の舞台、それが「N-1グランプリ」(この漫画内での設定です)。
必至にネタを考え、ネタ合わせをするのはいつものファミリーレストラン。
しかしその日、世界にはとんでもないことが起きてしまう……。
今回ご紹介する作品は、ある意味で「笑いとは何か?」を考えさせられる、ぶっ飛んでいるけれど深い、そんな作品。
終わる世界、それでも誰かを笑わせなければいけないのか?
――というわけで今回ご紹介するのは、美谷尤先生による『終わる世界とセンターマイク』です。
この読み切りは一言でどんな漫画?
終わりゆく世界においての「笑い」について考えさせられる、アツい芸人の物語。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
終わる世界とセンターマイク | 美谷尤 | 30ページ | コミックDAYS |
『終わる世界とセンターマイク』の超ざっくりあらすじ
漫才コンビ「ミドリムシ」の翠川と藤原は、売れっ子芸人の登竜門「N-1グランプリ」1回戦突破を目指し今夜もファミレスの閉店時間までネタの調整をしていた。
閉店時間となり店員に促され、店を出ようとしたその時、爆音とともに世界は破壊され
二人以外の人間は消失。
生き残った人を捜しながらも、お笑いへの情熱は失わない二人だったが、次第に互いの熱量にギャップが生まれてくる。
その時ふたりはどう向き合うのか?
相方に。運命に。そしてお笑いに――。
『終わる世界とセンターマイク』を読んだ感想
リアリストの藤原と、人生のすべてをお笑いにかける翠川。
最初の2ページですぐに二人のお笑いに対するスタンスは想像できました。
おそらく、二人のギャップは世界が破壊されていなくても遅かれ早かれ明らかになり、互いを苦しめることになったことでしょう。
それでもコンビの面白さは、お互いの足りない余白を埋めあえるところにこそあるように思います。
話が始まってすぐに世界が終わったので、二人以外の登場人物はほとんど出て来ないのですが、まるで二人芝居を見ているような飽きさせない濃密な構造になっていました。
極限状態におかれたことにより、互いに相手のことを必要とし、必要とされていることを自覚していく二人。
読了後、先に焚き火の場所に戻っていたのが翠川だったなら、どんな物語があっただろうと
想像せずにはいられませんでしたね。
運命は人をコロコロと弄ぶのです。
その後の翠川は、狂気的な行動に出ますが、なぜか自然体で飄々としているところが
喜劇と悲劇の裏腹なおかしみを醸し出していて違和感なく受け入れられました。
ラストシーンの朝日に希望を感じ、不思議とさわやかな読後感にも浸れるちょっとぶっ飛んでいるけれどちょっと深い、そんな素敵な読み切りでした。
『終わる世界とセンターマイク』を読んだ皆さんのSNS上での反応
『終わる世界とセンターマイク』は人のいない世界でお笑いについて考えさせられるちょっと深いおすすめ読み切り漫画
導入は少し突拍子もない感じがありましたが、読み進めるにつれて濃い世界観に惹きつけられました。
笑いは人がいなければ意味がないのか?
難しい問いでした。
もしまだ読んでいないのであれば、きっと笑うことの素敵さに気づけると思いますのでぜひ読んでみてください。
そしてこの『終わる世界とセンターマイク』が面白かったのであれば、作者である美谷尤先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。
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