学生時代、クラスの中に一人はいたであろう「よく知らないクラスメイト」。
意識されなくても確かにそこには在り、それでいて人の興味も関心も伴わないソレは結果だけが残る無意識下の出来事であり……ちょっと待ってマジで意味がわからない。
――というわけで今回ご紹介するのは、自称・認知的透明人間である少女と、半年クラスで過ごしてようやくその少女の存在に気付いた少年との青春物語『形而上の君と』です。
作者は学園モノのコメディ読み切りが最高な飯野俊祐先生。
ちょっと不思議で笑える読み切り作品になっています。
『形而上の君と』は一言でどんな漫画?
認知的透明人間の少女と、それに気づいた少年との笑えてほっこりできる青春学園読み切り漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
形而上の君と | 飯野俊祐 | 36ページ | 少年ジャンプ+ |
『形而上の君と』の超ざっくりあらすじ
高校入学してから半年が経ち、ようやくクラスにも馴染んできた男子高校生・霧原昴(きりはらすばる)。
しかしその日、昴は見慣れてきた教室内に、見慣れぬ女子生徒・歌方千縁(うたかたちより)がいることに気付く。
千縁は教室の真ん中で、授業中であるにも関わらずトランプタワーを作ったり、一人テーブルクロス引きをしたりしているのだが、クラスメイトはおそか先生にも気付かれる様子がない。
昴は混乱する頭を整理し、「もしや幽霊なのでは?」と仮説を立ててみるが、普通にプリントを後ろに回している千縁を見て増々混乱してしまう。
授業の後、千縁は昴が自分に気付いていることに気付き、話しかけてきた。
千縁の話によれば、千縁はいわば「認知的透明人間」のようなもので、道端に落ちている石コロのように、仮に当たって蹴ってしまっても誰も気にしないし、特に意識することもない存在なのだ、と昴に教えた。
昴は難しい事はよくわからなかったが、とにかく本当に千縁は授業中に喋っていても怒られることはなく、また千縁と喋っている間は昴もまたクラスメイトからまるで見えていないかのようにスルーされていた。
千縁はそれまで自分を認めてくれる人物に出会った事がなかったので、昴と友達になれたことが嬉しかったようで様々な事を昴と一緒にやりたがった。
確かにそこにいるのに誰にも認知されない2人は、まさに2人ぼっちの世界で過ごしているかのようだった――。
『形而上の君と』のネタバレあり感想
形而上の君が果たしてクラスの誰からも認知されずにその場にいられるのかどうかは置いておいて、トータルでとても面白い読み切り作品でした。
しっかりツッコむ昴と、とんてもないボケを繰り出す千縁との軽妙な掛け合いはほほえましく、笑えます。
確かに学生時代、クラスに一人は「いるけどよくわからない人」というのがいましたし、今思い出そうとしてもぼんやりとしか思い出せません。
認知的透明人間は、果たして意識してなれるものなのかどうかはわかりませんがモチーフとしては凄く面白かったです。
読み切り作品として綺麗に終わってはいましたが、この形而上的であり認知的透明人間な少女はまた違った形の作品としても読んでみたいなぁ、と思いました。
『形而上の君と』を読んだ皆さんの反応
『形而上の君と』は認知的透明人間の少女と少年の2人ぼっちの世界を描いた不思議で笑える学園青春読み切り漫画
飯野俊祐先生による流石の学園青春コメディ『形而上の君と』、面白かったです。
クラスに必ずいる、いるのかわからないぐらいの人をこういう形で面白おかしく描いたのは凄いです。
形而上という言葉で混乱させられまくった村上春樹氏の『海辺のカフカ』をなんとなく思い出しました。
Twitterを眺めていても、続編読みたい!という声が多数ありましたが、僕も同意見です。
この認知的透明人間な少女、すごく魅力的ですし面白いですからね。
ぜひ『形而上の君と』を読んで楽しめた方は、飯野俊祐先生を応援してあげてくださいね!
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