Twitter上にて掲載されていた誰でもない先生による短編が、加筆・再編され書籍化された作品である『リリースレッド 怪異の起こる街』です。
まさに現代のサクセスストーリーなTwitter発の短編漫画ですが、もちろん書籍化されるのには理由があり、それはもちろん「面白いから」にほかなりません。
ジャンルは現代的なホラー漫画。
とある街「N街」で起こる数々の怪奇現象と、それになぜかリンクしているストーリーテラーな役割のヒロイン「リリー」が運営するサイト「リリースレッド」が物語の核となっています。
そしてこの作品の面白さが、何度も読みたくなるような予想外の構成と、固定観念をぶち壊してくるような意外な展開です。
1つ1つのお話は短いのですが、どのお話にも何かしら仕掛けがあり、思わず唸ってしまいます。
時に絶望を、時にほっこり感を、時には涙を――読むお話ごとに全く違う感情になれる、とても贅沢で読み応えのあるショートホラーの傑作短編集になっています。
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
リリースレッド 怪異の起こる街 | 誰でもない | KADOKAWA | 2020年 |
『リリースレッド 怪異の起こる街』を読んだら……
全話驚ける珠玉のショートホラーを堪能できます。
『リリースレッド 怪異の起こる街』はどんな漫画?
『リリースレッド 怪異の起こる街』は全部で24の読み切り短編が収録されている短編集漫画になっています。
それぞれのお話が全く独立したお話というわけではなく、舞台はとある街「N街」で共通しており、全てのお話はN街で起こる怪奇現象を描いています。
ここでは、大まかに区切られた3つのスレッドについて、簡単にどんな内容になっているかをご紹介しますので読もうか悩んでいる方は参考にしていただければと思います。
プロローグとエピローグも収録されていますが、ここでの紹介は省きます。
THREAD1 N街の子供たち
N街で暮らす子供達に起こる怪奇現象を描いたスレッドで、全7話です。
ネタバレになるのであまり書けませんが、どのお話も意外な結末になっていてとても面白いです。
中にはちょっと泣けちゃうようなお話まで……。
ちょいちょい挟まれるリリーと、リリーのペットであるボイルとのやり取りも楽しいです。
THREAD2 N街のなみき荘の住人
スレッド2では、N街のなみき荘というアパートで起こる怪奇現象が描かれます。
スレッド1に比べると本気で怖いお話が多いです。
それと、現代的な「多様性」について考えさせられるようなお話もあり読み応えあります。
スレッド2の最後のお話とかめちゃ怖いです。
THREAD3 N街の事件
最後のスレッドはN街で起こる様々な事件についてが描かれます。
実際にありそうな事件と絡められている話もありゾッとさせられたり、意外な結末に感動させられたりと、このスレッドでも様々な感情にさせてくれます。
アイドルのお話、特に面白かったです。
そしてこのスレッドの後にエピローグがあり、なんとも不気味な読後感を残してくれます。
それぞれのお話をもう一度読み返したくなること必至な、とてもうまい仕掛け満載の傑作ショートホラー短編集になっています。
『リリースレッド 怪異の起こる街』を読んだ皆さんの反応
『リリースレッド 怪異の起こる街』はTwitter生まれのおすすめハイセンスショートホラー短編集
コンパクトなお話ながら、繰り返し読みたくなる伏線や仕掛けがあり、飽きさせない短編集でした。
先生のお名前が「誰でもない」なのがなんともSNS的かつ現代的で面白いと思いますが、また違う作品も読みたいな、と思いました。
Twitter上で話題になり書籍化までされた作品ですので、面白くないわけでないです。
絵に少しだけクセはありますが、意外な結末に様々な感情をくれる傑作ショートホラー短編集でしたので、気になったかたはぜひチェックしてみてください。
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