あなたの大切なペットや人が亡くなってしまった時、もし絵に描くことでまた再会できるのだとしたら、あなたはどうしますか?
――今回ご紹介するのは、ちょっと考えさせられる内容のダークで惹き込まれる展開の遠野景彪先生による読み切り漫画『影追い人』です。
『影追い人』は一言でどんな漫画?
絵に描くことで死者を蘇らせる能力を持つ絵師と、猫を失った青年とのダークファンタジー漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
影追い人 | 遠野景彪 | 47ページ | 少年ジャンプ+ |
『影追い人』の超ざっくりあらすじ
愛猫スズさんを亡くした主人公の青年は、愛猫を弔ったその日、美しい絵の飾られているカフェへと入った。
店内に飾られている猫の絵を見た青年は、スズさんを思い出し涙ぐんでしまう。
店員の女性にそれを目撃されてしまった青年は、つい先日猫を亡くしたばかりで……と、店員の女性に説明する。
すると、店員の女性はオーナーを呼び、青年に紹介する。
オーナーであり画家でもあると名乗る加賀贋秀(かががんしゅう)という老人が青年の前に現われ「少しだけ力仕事を手伝ってくれれば、あなたの死んだ猫を描いてあげる」と青年に持ち掛ける。
悪い話ではなかったし、無料で死んだ愛猫を描いてもらえるなら、と青年は老人の提案を快諾した。
そして、老人の言った「力仕事」を手伝うべく老人宅を訪れた青年は、この前カフェで出会った店員の女性とも再会することに。
そこで青年は、老人が隠し持った恐ろしい特殊能力を知る事になり――。
『影追い人』のネタバレあり感想
全体的に不気味な雰囲気漂うダークな物語でしたが、グイグイ惹き込まれ面白く読めました。
ペットを亡くした青年が出会った老人の、絵が生きているかのようにキャンバスを飛び出してくる能力にはなかなか考えさせられました。
老人が青年に依頼した力仕事の内容は、老人が描いてきた失敗作を封印するために白いインクを塗る――というものなのですが、キャンバスから飛び出して青年に襲い掛かる絵が全て老人の亡くなった妻と娘であるというのがコワイと同時に切なかったです。
絵に描いたところで実際の亡くなった人物や動物ではない……それは老人もわかっているのですが、もはやそこにあるのは執着や妄念しかないのでしょう。
ラストで青年は老人から渡された「絵を実際に生きているかのように動かす血印」を渡されますが、使わずにスズさんとの事は心の中の思い出としてとっておくことに決めます。
難しい決断です。
僕なら普通に使ってしまうかも知れません。
自分ならどうするか? ちょっと考えながら読んでみると、より楽しめるかも知れません。
『影追い人』を読んだ皆さんの反応
『影追い人』は絵として描かれることで蘇る死者のダークで考えさせられる読み切り漫画
『影追い人』はダークな雰囲気も素敵で、考えさせられるような問いかけもある読み応えのある読み切り作品でした。
途中、老人の妻と娘の失敗作たちが大量に襲って来るシーンもホラーな感じで面白かったです。
ペットだけでなく、大切な者がいなくなるのって本当に悲しいです。
故に、この作品の老人が別に狂った事をしているとは思えませんでしたし、作中で青年が老人を責め切れなかったのもそういうことなのかも知れません。
ぜひ、読んで考えてみて欲しいです。
そしてこの『影追い人』が面白いと感じた方は、ぜひ遠野景彪先生を応援しましょう!
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