人間の争いにより大幅に人口は減少し、街にはガラクタが溢れかえっている世界。
そんな世界での、機械の父と人間の娘との家族愛を描いた作品を今回はご紹介。
一見してファンタジーな物語のように思えますが、機械の父親が少しずつおかしくなっていく様は人間にもあるように思え、深読みするとゾッとする作品でもあります。
それこそ高野雀先生の読み切り作品とも通ずるものがあります。
というわけで今回ご紹介するのは、ネズクマ先生による『ハチウエは機械の父』です。
この作品はジャンプルーキーの2021年3月期シルバールーキー賞を受賞した作品で、納得の素敵な世界観と感動的なお話の物語になっています。
『ハチウエは機械の父』は一言でどんな漫画?
少しずつおかしくなっていく機会の父と、生活や父のことなどを色々と自力でなんとかしようとする人間の娘との感動の物語。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
ハチウエは機械の父 | ネズクマ | 50ページ | 少年ジャンプ+ |
『ハチウエは機械の父』の超ざっくりあらすじ
ガラクタ溢れるスチームパンクな世界で、機械の父ハチウエと、人間の娘ハルとは一緒に慎ましい生活を送っていました。
しかしある日を境に、ハチウエは少し物覚えが悪くなり、簡単な事も間違えるようになってしまいます。
何かがおかしい、と感じたハチウエは整備所で検査してもらうことにしたのですが、検査の結果は「記憶の容量がいっぱいだから、もう数日したら全ての記憶が消えてしまう」と言う衝撃的なものでした。
ハチウエは思わずその場で感情的になり整備士に掴みかかりますが、いくらハチウエが暴れたところで病状が良くなるわけもありません。
正直に娘のハルに全てを打ち明けたハチウエは、次の日からハルにも自分の仕事を手伝わせることにします。
そして仕事仲間の人間に、どうかハルの事を面倒見てあげて欲しい、と頼むハチウエでしたが、その直後に目の前がぼやけ、記憶が薄れていってしまい……。
『ハチウエは機械の父』のネタバレあり感想
まさに痴呆症などを患って少しずつボケていってしまう父親を機械に置き換えたような内容で、読み方によっては結構ヘビーです。
しかし全体的なあたたかい雰囲気と絵柄で、終始優しい気持ちで読むことができます。
結末は、ハチウエがようやく修理され目が覚めると、もう娘であったハルは亡くなってしまっており、代わりにハルの息子と孫娘がそこにはいました。
ハルは生涯を懸けて、研究者となりハチウエを直す為に人生を使ったのです。
展開としては王道とも言えますが、それでもハチウエが蘇ってからの終盤は思わず涙腺が緩みました。
ラストのコマでハルとハチウエが冒頭で食べていた野菜カレーを孫娘が食べたいと言っているのも泣けました。
あたたかい絵柄、素敵で優しい世界観、王道ながらも機械の父と娘というアクセントで面白く読ませるセンス、全てにおいてハイクオリティな読み切り漫画でした。
『ハチウエは機械の父』を読んだ皆さんの反応
『ハチウエは機械の父』は機械の父と人間の娘の間に生まれる家族愛を描いた感動のおすすめ読み切り漫画
父親を機械にしてしまい、かつかなりシンプルな家政婦ロボットにしてしまうという発想、すごいです。
そしてだからこそ生まれた感情揺さぶる結末にハンカチなしでは読めない傑作になっています。
多くの方におすすめしたい、素敵な読み切り作品でした。
そしてこの『ハチウエは機械の父』でネズクマ先生の事が気になった方は、ぜひTwitterなどフォローして応援してあげてください。
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