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20年間隠していた親友への密かな想い『だから、いっしょに帰ろう』【おすすめ無料読み切り漫画】

だから、いっしょに帰ろう

クラスメイトの親友を好きになってしまった少年は、その感情が社会では許されていない感情であることを知り、ひたすらに距離を置いて20年もの間過ごしてきた。

しかしある日、小学生時代の仲間で集まる同窓会が開かれ、そこでかつて校庭に埋めたタイムカプセルを掘り起こすことになる。

そのタイムカプセルの中には、許されざる恋についての想いを赤裸々に告白した手紙が入っている事を知っている少年は居ても経ってもいられない心持ちでいたのだが――。

――今回ご紹介するのは、名作揃いでも有名なアフタヌーン四季賞2020秋において四季賞を受賞した凪松ひろ先生による傑作ヒューマンドラマ『だから、いっしょに帰ろう』です。

『だから、いっしょに帰ろう』は一言でどんな漫画?

同性愛者であることを自覚した少年が、20年間隠してきた親友への想いを同窓会きっかけに告白しようとする勇気と感動に満ちたヒューマンドラマ読み切り。

この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。

読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。

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タイトル作者本編ページ数読めるサイト
だから、いっしょに帰ろう凪松ひろ88ページコミックDAYS

『だから、いっしょに帰ろう』の超ざっくりあらすじ

小学生の時、親友のごうちゃんに対し恋愛感情を持ってしまっていることに気づいたようくん。

しかしその想いが社会的に許されていないということをなんとなく理解してしまったようくんは、自分の想いを伝える事なく過ごし、それから20年の時間が経っていた。

ある日、ようくんはこうちゃんから突然のメールを受け、同窓会でタイムカプセルを掘り起こすから来てくれ、と誘われる。

実はようくんはそのタイムカプセルの中に小学生だった当時のごうちゃんへの本当の気持ちを書き記したラブレターを入れてあり、なんとしてでも誰かに見られる前に回収する必要があった。

――そうして同窓会へと参加したようくんは、ごうちゃんとも再会し昔話に花を咲かせていたのだが、かつて自分を「おかま」とバカにしてきたしんくんと再会した事で当時の嫌な気分までも思い出すことになってしまうのだが……。

『だから、いっしょに帰ろう』のネタバレあり感想

同性愛者であることに気づいたようくんの、それを押し殺そうとする気持ちがとても切なく、またそれが許されにくかった時代があったことも思い出すとても考えさせられる傑作でした。

いわゆるLGBTという言葉が出来、多様性を認める雰囲気が高まってきたのは本当に最近の話で、それこそ30代の僕が学校へ通っていた時代というのは、この漫画でもあるように「おかま」などとバカにして理解されない……という時代だったのです。

この漫画の主人公であるようくんも、1994年という時代で物語が始まっているのに大きな意味があると思うのです。

つまり、ここ最近のLGBTの方たちへの雰囲気・風当たりが全然違う時代だったのです。

単にこの作品が、同性愛者の少年が子供から大人になって前を向く――というだけの話ではなく、大きく変化し、許容されるようになった時代の移ろいもまた描いている点がすごく面白いし、うまいなと僕は感じました。

さらにこの作品は、ようくんだけにスポットを当てるようなことはせず、ごうちゃんもまた大きな負の感情を抱えたまま大人になってしまった事を描写しているのが素晴らしいです。

同性愛者である、ないに関わらず、人は皆それぞれは何かしら抱えているものなのです。

作品のラスト数ページ、ようくんの表情にあらゆる気付きが集約されているようで、特に心に響きました。

このラスト数ページの間に、ごうちゃんもようくんもお互いを本当に理解し、ようやく大人になった――そんな気がします。

最後まで深く心に残る、美しくて切ない素敵な物語でした。

ぜひ、多くの方に読んでみてほしい傑作です。

『だから、いっしょに帰ろう』を読んだ皆さんの反応

『だから、いっしょに帰ろう』は20年間隠していた親友への密かな想いを鮮烈に描いたおすすめのヒューマンドラマ読み切り漫画

デリケートな題材ながら、自然な物語の運び方とドラマが上手く、四季賞受賞も大いに納得の前向きになれる感動の物語でした。

作中で少年が気持ちを隠していた時代は1994年。

今は時代も移ろい、世間の雰囲気も少しずつですが変わってきてはいます。

皆が堂々と生きていける世界は、きっとそう遠くない未来には来るはずなのです。

しかしそうではない時代もまたあり、今も過渡期でしょう。

そういった物事への風刺も、この作品には込められていたように思います。

もしまだ読んでいないのであれば、きっと何かを考えるきっかけになる作品だと思いますので、ぜひ読んでみてください。

そしてこの『だから、いっしょに帰ろう』が面白かったのであれば、作者である凪松ひろ先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。

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