ある日突然地球へと降り立った無数のロボット型宇宙人。
それらは降り立っただけで何かをするわけではなく、もう35年もの月日が流れていた――。
――今回ご紹介するのは、以前このブログ内でもご紹介した、超面白い読み切り作品『片付けられない神様』を描いたコンドウ十画先生が過去に描かれた読み切り作品『校庭の宇宙人』です。
『校庭の宇宙人』は一言でどんな漫画?
目的不明のロボット型宇宙人と人間の子供との交流、そしてロボット型宇宙人の覚醒と戦いが描かれる盛沢山で超面白い読み切りSF漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
校庭の宇宙人 | コンドウ十画 | 60ページ | コミックDAYS |
『校庭の宇宙人』の超ざっくりあらすじ
35年前、世界中に空から無数のロボット型宇宙人が降り立った。
しかしそれらは特に動き出すわけでもなく、ただそこに立ったまま時間だけが過ぎていった。
国防省にて宇宙人対策を担当している沢渡は、その日母校の校庭を訪れ、かつての教師・波川と再会していた。
母校の校庭にも1体のロボット型宇宙人が立っており、沢渡と波川は15年前そこで起こったとある生徒の悲劇を共に思い出していた。
――15年前、同じ学校のクラスメイトであった田辺という男子生徒は、皆にバカにされながらも一人物言わぬロボット型宇宙人とコミュニケーションを取ろうとしていた。
時にロボット型宇宙人は誰かに落書きされることもあったが、田辺だけはそれを必死で拭いて消していた。
しかしある日、田辺は宇宙人の目の前で死体となって発見されることになる。
田辺は学校でイジメられていた。
田辺と仲も良く、イジメにも気づいていた沢渡は、ある日イジメっ子達に喧嘩をふっかけ、「もう田辺をイジメるな」とイジメをやめるように問い詰める。
その効果か、次第に田辺へのイジメはなくなっていったのだが、不思議なことに田辺の体中の傷やアザは減るばかりか増えていった。
田辺は、イジメられていただけでなく、家庭で父親から虐待を受けていたのだ。
そして僅かな父親への愛情からなのか、イジメられていることで父親からの虐待を隠していたのだが、沢渡がイジメを止めさせた事で父親からの虐待がハッキリとわかるようになってしまったのだ。
もちろん、当時担任であった波川もそれが判ったのであれば見て見ぬフリは出来ない。
結果、全てが露見する事に怯えた田辺の父親の虐待はエスカレートし、田辺は死んでしまったのだった。
――そのような事があり、沢渡は田辺の死を忘れることができなかった。
久々に訪れた母校のロボット型宇宙人の前で、沢渡はロボットの左手が開かれていることに気付く。
この前訪れた時には閉じていたはずの左手だったが、その日は開いている。
そして左手を覗き込んだ沢渡は、そこに自分の似顔絵が描かれていることに気付き腰を抜かす。
そんな事があった翌日、地球は突如巨大な宇宙人の襲撃を受けることになり――。
『校庭の宇宙人』のネタバレあり感想
コンドウ十画先生の名前で調べたら出てきたこの過去の読み切り作品でしたが、めちゃくちゃ面白かったです。
すごいですね、才能の塊ですね。
宇宙人、ロボット、イジメ、虐待……と、かなり難しい題材を混ぜ込みまくっているにも関わらず読み切りでここまで綺麗にまとめるなんて、凄いとしか言いようがありません。
もっと深く色々な事が知りたくなる世界観なので、一瞬「続編読みたいよう」なんて思いましたが、その考えはちょっと違ったかも知れません。
読み切り作品でこうしてカチっとまとめてきたからこそ最高に楽しめて感動できるんでしょう。
終盤では宇宙人が攻め込んで来て、それを防衛するために各地に降り立っていたロボット型宇宙人が目覚める超胸アツ展開。
そしてラスト、田辺への想いを抱えたまま沢渡がロボットに乗り込み、発進――。
最高かよ。
素晴らし過ぎるラストページでしたし、あれが描きたかった漫画だったんじゃないかな、とも思いました。
ぜひ多くの人に読んで欲しい傑作おすすめ読み切りです。
『校庭の宇宙人』を読んだ皆さんの反応
『校庭の宇宙人』は目的不明のロボットと人間との不思議で感動的な読み切りSF漫画
コンドウ十画先生……画力も高くて物語も最高で、さらにロボットまでかっこよく描ける――無敵ですね。
『片付けられない神様』も、これまた凄く面白くて画力もさらに上がってらっしゃるので、読んでいない人はマジに必読です。
そして『校庭の宇宙人』でコンドウ十画先生に興味を持ったかたは、ぜひフォローして応援してあげてください!
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