今回ご紹介する読み切り作品は、全編通して心地よい具合に怖いホラー漫画『リリィマン』。
リリィとは英語でユリの花のことなので、「ユリ人間」ほどの意味でしょうか。
それはさておき、作者は中村すすむ先生。
この記事を書くにあたって、中村すすむ先生という名前になんだか心当たりがあったので調べてみたら、なんと過去に紹介した『ピカタの爪先』の作者さんでした。
『ピカタの爪先』はちょっと知的で勢いのあるコメディ読み切りで、僕的にはなかり面白かったので紹介したのですが、今回の『リリィマン』に笑える要素は皆無。
それどころか真正面からホラーに振り切っている内容で、しっかり怖いです。
――というわけで今回ご紹介するのは、中村すすむ先生による『リリィマン』です。
『リリィマン』は一言でどんな漫画?
国境越えを目指した市民達が、迷った森の中で神父に出会い、救われ、変貌していくじわじわと怖いホラー読み切り。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。
※↓↓タップ(クリック)で読めます。
タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
リリィマン | 中村すすむ | 32ページ | 少年ジャンプ+ |
『リリィマン』の超ざっくりあらすじ
故郷での内戦が激化した影響で、国を捨て、国境を越える決意をした難民の一団。
しかし一団は森の中で迷ってしまい立ち往生していたのだが、そこを森の中にある教会に住まう神父達が助けてくれ、さらに教会へと住まわせてくれた。
教会に暮らす神父達は、皆一様に色白で、ほとんど話さない。
唯一話す神父は、まるでマリア様のように美しく、優しかった。
そんな楽園のような教会で暮らしていた難民の一団だったが、日が経つ毎に難民の一団の人数が減っていくことに少年は気づいた。
そしてある日、少年は自分の母までもが行方不明になっていることに気付き、必死に教会の敷地内を探し回るのだが……。
『リリィマン』のネタバレあり感想
内戦から逃げてきた人々が、超不気味な集団が暮らす教会でユリにされちゃうホラー。
最初の1ページ目でほぼネタバレしているのですが、最後までじわじわと感じる恐怖が心地よく、面白く読み切ることができました。
白ユリの美しさと不気味さ、そして色白の人間の怖さがすごく上手く描写されていて盛り上がりました。
Tweetに「伊藤潤二みがある」というものがありましたが、まさに僕もそれ思いました。
なんと言いますか、美しさと怖さと面白さがうまく混ざり合ってる感じが伊藤潤二先生っぽくて可能性しか感じません。
冒頭で触れたように、中村先生は以前コメディ読み切りも描いており、それもなかなかに尖っていて面白い作品でした。
笑いと恐怖は紙一重なのです、たぶん。
しっかり怖くて面白い反面、読み終わった後に心に残るものも少ないのですが、ある意味ですごく「読み切り」らしい読み切りホラーだったように思います。
中村すすむ先生の高い画力とセンスが十二分に証明されたので、逆に次にどんな作品を描いてくれるのか?という点にもものすごく興味があります。
暑い日にちょっと冷やっとさせてくれる、良ホラー読み切りでした。
『リリィマン』を読んだ皆さんの反応
『リリィマン』は白ユリの花がもたらす白くて美しい恐怖を描いた本格おすすめホラー読み切り漫画
冒頭でも触れましたが、以前紹介した読み切りとのギャップもすごかったです。
しかしこちらもしっかりと怖くて、センスを感じました。
よく考えたら、伊藤潤二先生のホラー漫画なんかもそうです、笑いと恐怖って紙一重のところにあるのかも知れません。
↑↑読み切りではないですが、伊藤先生の『幻怪地帯』とか怖いと同時に笑えちゃうという不思議な作品でした。
中村すすむ先生にも、色んな挑戦を経てホラーの高みを目指すという選択もアリでしょう!
何よりこの『リリィマン』がかなり不気味なのに面白い、という絶妙なバランスを保っていたように感じましたので。
もしまだ読んでいないのであれば、じわりと怖い本格ホラーが堪能できますのでぜひ読んでみてください。
そしてこの『リリィマン』が面白かったのであれば、作者である中村すすむ先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。
⇓⇓先生お茶目!
先生のコメディ読み切りも面白いので気になった方はぜひ!⇓⇓
ブログ内で紹介してきた1巻完結・読み切り漫画の中から厳選した本気のおすすめ漫画特集、よければあわせて読んでみてください。
無料で読める読み切り漫画特集⇓⇓
1巻完結の漫画特集⇓⇓
全ての特集記事まとめ⇓⇓
コメント