サービス残業150時間以上、なのに月収11万円……。
そんなブラック企業で働く女性の唯一の救いは、帰宅してから「喋る日本人形」とおしゃべりし、癒やしてもらうことのみ――。
誰そ彼、彼は誰……彼女は誰時……。
――今回ご紹介するのは、そんな擦り切れ女子を救う不気味な日本人形とのほんわかハートフル読み切り(一部偽りアリ)な、いしとゆうら先生による『彼女は誰時』です。
『彼女は誰時』は一言でどんな漫画?
日本人形とブラック会社で働く女性とのハートフルコメディ……と見せかけておいて全然違う展開になる衝撃読み切り。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
彼女は誰時 | いしとゆうら | 45ページ | 少年ジャンプ+ |
『彼女は誰時』の超ざっくりあらすじ
とんでもなくブラックで過酷な会社で働く絵里は、毎日ボロボロになって帰宅する日々を送っていた。
ある日の休日、気分転換で近所でやっていた蚤の市(骨董市)に行った絵里は、そこで不思議な日本人形と運命的な出会いを果たす。
なんとその人形は、絵里に話しかけてきたのだ。
持ち主である老婆によると人形の声は一部の人にしか聞こえないようで「声が聞こえたのであれば人形に気に入られた証拠。ぜひあなたにこの日本人形をお譲りします」――ということで絵里はその人形を譲り受けることになってしまった。
最初は不気味がっていた絵里だったが、擦り切れた心で帰宅し、その人形に愚痴を聞いてもらうことが次第に癒やしになっていった。
ある日、人形と話し込んでいた絵里は、人形に「夢はあるの?」と聞いてみた。
すると人形は「自分の足で自由に歩いてみたい」と切実な願いを口にする。
その時はしんみりとその願いを噛み締めて聞いた絵里だったが、人形のその切実な願いが後々恐ろしい事態を招くこととなり……。
『彼女は誰時』のネタバレあり感想
作者さんも⇓に貼り付けたツイートで書いてますが、「ハートフル百合漫画」と銘打った今作。
しかしそれは真っ赤なウソで、全ては終盤の衝撃展開の為のブラフ。
もちろん、純粋無垢な僕も日本人形と絵里とのほんわかギャグ漫画を期待して読み進めていたわけですが、終盤の人形と絵里との魂替えの儀式から急速にホラー展開になっていき、腰を抜かしかけました笑
なるほど冒頭に出てきたあの老婆までもがグルで、全ては時を超えて生き永らえる女性2人の計画だったわけです。
まぁそこは良いです。
展開的にはとてもおもしろかったです。
しかし主人公の絵里ちゃん!
絵里ちゃんがあまりにも可哀想でなりません。
ブラック会社でさんざんこき使われて(流石に月収11万は色々選択をミスり過ぎてるとしか思えませんが)、唯一の救いになっていた人形に裏切られ、最後には縛られたままの老婆の姿で放置されるという……。
救いゼロです笑
そしてラストでは、無事復活したおゆきとみさをの2人が仲良くイルミネーションを眺めているシーンで終わり、さらに左下に煽り文が「他者の死で彩る……不滅の愛」。
なんか色々悪いわぁこの漫画、と思いました(良い意味で)。
編集者の林氏も結託して読者を騙しにかかっているなかなかの力の入れようですから、本当にこの作品はネタバレ読む前に読んだほうが楽しめますね。
唯一気になったのが、タイトルのおそらくは「彼は誰時(かはたれどき)」をもじったと思われる「彼女は誰時」が、いまいちピンと来ませんでした。
彼は誰時というのは黄昏時などの夕刻を指す言葉で、要は人の顔が夕日などで見えにくくなることから、魑魅魍魎が現れ始める時間とも言われている時刻です。
もう少しその辺りを絡めてくれればなぁ、なんて怪異好きな僕としては思ってしまいました。
まぁ、黄昏時という意味ではなく、広い解釈をすれば外れているタイトルではないのでしょうが。
『彼女は誰時』を読んだ皆さんの反応
『彼女は誰時』はブラックな日々で苦しむ女性を救った日本人形との絆と怖い展開を描いたおすすめ読み切り漫画
これはしてやられましたわ。
色々と先の展開を予測しながら読むわけですが、完全に予想外な展開になりました笑
もしまだ読んでいないのであれば、きっとあなたの想像できない展開に驚かされると思うのでぜひ読んでみてください。
その展開が好みかどうかは読む人次第ですが。
そしてこの『彼女は誰時』が面白かったのであれば、作者であるいしとゆうら先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。
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