神様の中の人を演じ、宗教的プログラムを構築するなんとも難しく、それでいてものすごく面白い読み切り作品を今回はご紹介。
恐らくはプログラムに関わる仕事や勉強をしたことがある人にとってはより深く楽しめる内容かと思われますが、まったくそういったものに縁のない僕のような人間でもすごく楽しめたので、難解さのさじ加減とか説明の上手さなども凄い漫画なのだと思います。
作者は、これまたすごく面白くて考えさせられた震災をテーマにした読み切り『いつか帰郷を口ずさんで』の佐武原先生。
なんなのでしょう、この佐武原先生の作品、常に知的で深くて面白いんです。
センスの塊な気がします。
『宗教的プログラムの構造と解釈』は一言でどんな漫画?
VR上で作り上げた神様の教育と宗教伝播をわかりやすく描いた極上の知的SF読み切り。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
宗教的プログラムの構造と解釈 | 佐武原 | 47ページ | 少年ジャンプ+ |
『宗教的プログラムの構造と解釈』の超ざっくりあらすじ
ある日、香椎(かしい)は人跡未踏研究会という名のサークルをやっている函南静真(かんなみしずま)に「神にならないか」と誘われた。
静真がしようしていることは、VRアバターのAIを教育することで教祖として育て上げ、全く新しい形の宗教を作ろうとしていたのだ。
香椎はその為の調整や教育などを担当する「中の人」を静真にお願いされたのだった。
報酬に釣られてその話に乗った香椎は、すぐにVRアバターである「シズノ」への教育を開始する。
順調に宗教の知識を取り入れ、神になる為に着実に成長していくシズノだったが、香椎はシズノのモデルが誰であるのかをずっと気にかけていた。
そしてある日、シズノのモデルとなった人物についての秘密が静真から語られるのだが……。
『宗教的プログラムの構造と解釈』のネタバレあり感想
いやはや難しい内容でしたが、すごく面白かったです。
正直プログラムなんかの知識はこうしてブログ更新する上で必要となる知識ぐらいしかない雑魚ですが、なんかワクワクします。
代わりに僕は宗教が結構好きで自分で調べまくってた時期があったので、なんとも的を射てる内容だなと思いました。
漫画内でも描かれていましたが、神というのはやはり許しを与えてくれる存在であるという事が凄く大事だと思います。
静真が姉をモデルにしたシズノを作り上げた事も、シズノによって許され、静真は泣き崩れる描写があります。
更には静真が神を信用しない理由として「神が神自身を救わない」からと指摘したシズノの言葉はものすごく深いですね。
最終的には、作り上げたはずのシズノが勝手に暴走し、自らをコピーし売り出しアップグレードし続ける仕組みを作ります。
ポップに描かれていましたし、香椎も静真もそんなに驚いてはいないようでしたが、これはもうSFホラーな内容です。
凶悪犯罪とかをする暴走でなかっただけで、神が増殖しレベルアップし続ける仕組みなんてヤバイに決まっています。
さらにシズノは「無神論者の為の神様キャラ」として売り出している、と自ら語っていますが、まさに日本人に合致する素晴らしい神様像なのも考えようによっては結構怖いです(たぶん爆発的に流行ってしまうと思うので)。
こんなワクワクする内容なのに読み切りなんて勿体ない!
ものすごく続編が読みたくなる、とても深くて考えさせられるSF読み切りでした。
『宗教的プログラムの構造と解釈』を読んだ皆さんの反応
『宗教的プログラムの構造と解釈』は神様をプログラムする知的で深いおすすめのSF読み切り傑作
どういう風に生きたらこんな面白くて深いお話を描けるようになるんですかね。
すごく面白かったです。
まだ読んでいないと言う方は、プログラムだのなんだの全然わかんなくてもきっと楽しめますので、読んでみてください。
そしてハマったのであれば、作者である佐武原先生を応援し、次回作にも期待しましょう!
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