双子だからこそ感じる事のある劣情に、双子にしかわからないお互いを思い遣るが故の嫉妬や羨望。
今回ご紹介するのは、双子の姉妹が抱くなかなかに複雑でもつれまくった感情を描いた山本棗先生による青春物語『姉を殺す日』です。
「死んでほしい人はいるか?」
と聞かれたら、あなたはなんと答えるでしょうか?
『姉を殺す日』は一言でどんな漫画?
双子の姉妹とクラスでも浮いた少年とが抱くそれぞれの複雑な想いを描いた青春物語。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
姉を殺す日 | 山本棗 | 47ページ | 少年ジャンプ+ |
『姉を殺す日』の超ざっくりあらすじ
双子の姉を持つ詩(しらべ)は、その日一人学校へ残り絵の練習をしていた。
さらに詩が外でベンチに座り絵を描いていた時、ふいに姉・蛍(ほたる)の事を思い浮かべ、ぼそっと「死ねばいいのに」と呟いたのだが、それをクラスの中でも浮いた存在でもある男子生徒・磯崎に聞かれてしまう。
その時磯崎は詩に「明日の放課後、体育館の裏に来い」と言って帰って行く。
翌日、怖かったのでしっかりと従い体育館裏で磯崎と会った詩は、磯崎から「人を殺せる薬」を渡され、さらに「殺したいのって姉ちゃんでしょ?」と心の中を見透かされたかのような事を聞かれてぎょっとしてしまう。
詩の姉である蛍は、今は体調を崩し病院へと入院していた。
子供の頃から仲良しで、絵を描くのも2人して好きだった。
しかしある時、先生に姉の絵だけが認められたことがきっかけとなり、詩は姉の事を少し恨むようになった。
詩はだからと言って絵が嫌いになったわけではなく、今でも一人居残りして練習している。
磯崎に貰った薬を使おうか悩んでいたある日、詩は学校で「絵が上手いお姉さんがいて詩ちゃんはかわいそう」というような陰口を聞いてしまう。
それをきっかけに感情が爆発した詩は、姉に薬を飲ませることを決意し、病院へ向かうのだが――。
『姉を殺す日』のネタバレあり感想
なんとも重くて暗い感じのお話でしたが、グイグイ読ませる力強い絵で惹き込まれました。
絵の上手さで劣等感を抱き、姉が消えてしまえばいいとまで思っていた妹の詩ですが、正直なところ若干お姉さんへ対する怒りだったり妬みだったりという負のパワーがあまり感じられなかったので、いまいち姉を殺す事への感情移入が出来ず消化不良な感はありました
あとキーマンとして登場し、最後まで謎めいていた磯崎ですが、彼もまたいい人な感じになるのかと思いきや微妙な感じで終わってしまい、残った印象は「中途半端なイヤなやつ」になってしまったのももったいないのかな、とちょっと思いました。
とにもかくにも、最後はお姉ちゃんをマジに殺そうとするような暗い展開にはならずハッピーエンドだったのでホッとしました。
読ませる画力も魅力もあったけれど、ちょっと人物設定のせいで入り込み切れなかった――そんな感想です。
『姉を殺す日』を読んだ皆さんの反応
『姉を殺す日』は双子の姉へ抱いた複雑で歪んだ想いの行方を描く青春読み切り漫画
『姉を殺す日』は双子の姉妹による、ちょっと暗い感情を描いた青春物語でした。
山本棗先生の高い画力で惹き込まれましたが、感想にも書いたようにいまいち感情移入し切れなかった部分もありました。
ぜひ、結末はご自身の目で確認し、山本棗先生を応援してあげてください!
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