女性特有の現象である「生理(月経)」。
いきなりの余談ですが、僕は妻が生理がかなり重かった関係で、妻に命じられて徹底的に女性の生理について勉強した経験があります。
その時まずハッキリと感じたのが、絶対に男性に生理のつらさや大変さを理解することはできないということ。
なぜなら経験しようがないからです。
さらには、女性同士でさえも症状の重さが全然違う(個人差がめちゃある)のでなかなか共感しあうことが出来ないという事。
つまりは本当にデリケートな問題であり、女性が発言したって賛否真っ二つに分かれてしまうようなテーマであり、男性がそれをわかったかのように発言するとほぼ確実に叩かれるのです。
しかし、今回ご紹介する読み切り漫画はそのタブーに挑んでいます。
もうそれだけで凄いことですし、この作品を掲載したのがジャンプ+なのもマジすごいですし、たぶん、賛否渦巻くんだろうなと思います。
――というわけで今回ご紹介するのは、モリエサトシ先生による青春バレーボール漫画『16歳の身体地図』です。
『16歳の身体地図』は一言でどんな漫画?
バレーボールに打ち込む高校生の、生理への葛藤や向き合い方までも織り込んで描いた意欲的な青春バレーボール漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
※↓↓タップ(クリック)で読めます。
タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
16歳の身体地図 | モリエサトシ | 48ページ | 少年ジャンプ+ |
※今回は、より生理についての知識が深まるよう、注釈入れながら書きますので興味あれば注釈も読んでみてください。
『16歳の身体地図』の超ざっくりあらすじ
高校のトイレにて、体育があるにも関わらず生理2日目と被ってしまったことを嘆く安藤桐花(あんどうきりか)は、小学校4年生の時に初潮を迎え身長が止まってしまった。
生理2日目は個人差はありますが生理痛や体調不良が特に強く出やすいようです。
繰り返しますが、個人差が凄くあるので一概には言えません。
また、初潮が来たから綺麗に身長の伸びが止まるわけではなく、これもまたすごく個人差あります。
多分この記事書き終わるまでに僕あと100回ぐらい個人差って書くかも知れません。それほど生理は個人差がある現象です。
体育の授業が終わってから、着替えを済ませまたトイレへ行こうとした桐花だったが、なんとナプキンを落としてしまい、それを高身長でバレー部のクラスメイト・美都(みと)に拾われてします。
美都は悪気はなかったのですが、そのまま男子生徒らがいる前でそれを桐花に渡してしまい、桐花を物凄く怒らせることに。
基本的にはナプキンを落として拾われる事はものすごく恥ずかしい事なのだそうです。
ましてや男子の前で拾われ、渡されるなんてとんてもないことです。
美都はもちろん怒らせるつもりはなく、純粋にずっとかつてバレーボールをしていた時の桐花に憧れていて、話すきっかけを探していただけだった。
それを知った桐花は美都の身体をチェックしてあげることになり、関節などを意識して自分の身体を把握する「身体地図」についての助言もしてあげる。
更に美都は、自分が初潮がまだであり、その為ナプキンを落とした桐花の気持ちを考えてあげることができなかったことも桐花に謝った。
桐花の「身体地図」の助言の効果もあり何かコツを掴んだ様子の美都は「今度練習試合を見に来てほしい」と桐花にお願いし、桐花も承諾する。
――そして迎えた練習試合の日。
ウォームアップする美都を見ていた桐花は、美都のユニフォームのおしりの部分に血が着いている事を発見してし、すぐに美都に知らせる。
よりにもよって桐花が見に来た練習試合の日に、美都に初潮が来てしまったのだ。
初潮は早いと10歳ぐらい、遅いと16歳ぐらいとされているので、この作品ではまさに振れ幅の早い方と遅い方をモデルケースとして採用したのではないかと思われます。
トイレにこもる美都と、運命の非情さを嘆く桐花だったが美都は力強く試合に出ることを宣言し……。
初潮云々に関わらず、経血が漏れてしまい服の外に滲み出てしまう現象は最も女性が恐れる事態です。地獄です。
この経血も、個人差が凄まじく、人によっては大量に出ますし人によっては普段のオリモノぐらいの量しか出ない事もあります。生理は女性の数だけバリエーションがあるのです。
僕の妻も何度か外でお尻血まみれになった経験があるようで、その時はお尻だけ捨てて帰りたいぐらい恥ずかしかったそうです。
『16歳の身体地図』のネタバレあり感想
生理というものは閉経(閉経は大体平均50歳ぐらい)するまでの間は一生女性が付き合っていかねばならない現象です。
そして生理への知識や経験は当然歳を重ねるごとに蓄積されていきますから、ある程度自分の生理というものがわかってくるのだそうです。
しかしこの漫画で描かれていた16歳の女子生徒達は、まだそんなに経験が長くありません。
そんな女子生徒達に起こる身体の変化と、生理現象――それを真っ向から描こうとしたのは本当に勇気がいることだと思います。
そしてしっかりと物語に落とし込んで、最後にはバレーボールを絡めたスカッとする終わりのまとめ方をしたのは凄いです。
少年ジャンプ+ですし、マジに多くの生理に無知な少年青年が読んで、少しでも正しい生理の知識を学んでくれればいいなぁ、と思います。
生理についての知識って、絶対に男性も知っておくべきなのです。
だからと言って絶対にその知識を女性達に向かってひけらかしちゃダメですし、生理超詳しくなったことを人に言うと男女問わずキモチ悪がられます。
むずいわ! と思うかも知れませんが、その通り激ムズなのです。
『16歳の身体地図』を読んだ皆さんの反応
『16歳の身体地図』は思春期の女性に訪れる変化と葛藤を描いた青春バレーボール読み切り漫画
とにもかくにもよく描いたなぁ、よく掲載したなぁ、とまずは思いました。
何度も言いますが、確実に、どんな描き方をしたって賛否出るテーマなのです。
つまりこれはもう掲載されたことが1つの大きなメッセージですから、ぜひこれを機に生理への事を少しでも理解すべく調べてみて欲しいと思います。
冗談で言うのではなく、生理について知っておくと夫婦仲良くなりますし、女性への接し方も変わります。
漫画きっかけでいいじゃないですか。
皆が生理についての知識を持っていたら、世界はもっと平和になります。マジで。
この『16歳の身体地図』を読んでモリエサトシ先生に興味がわいた人は、ぜひ応援してあげてくだい!
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