物語に大きな起伏があるわけではないけれど、ちょっと休憩しながらゆっくりと好みのコーヒーを淹れて、リラックスしながら読む漫画――。
豊田徹也先生による『珈琲時間』は、まさにそのようなリラックスしたい時に読むのにピッタリの読み切り漫画です。
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
珈琲時間 | 豊田徹也 | 講談社 | 2009年 |
『珈琲時間』(こーひーじかん)は2008年から2009年まで、『月刊アフタヌーン』で連載されていた漫画で、身近なお話が17話入っています。
全てが独立しているわけではなく、同じ登場人物が出てきたり、微妙に関係していたりと様々。
そして全てのお話で共通しているのは、コーヒーが出てくることです。
『珈琲時間』を読んだら……
コーヒー飲んでリラックスしたくなる優しい気持ちになれます。
『珈琲時間』はどんな漫画?
『珈琲時間』は、短いお話で構成されています。
どの話もサクっと読めるのですが、17話あるのでそれぞれ舞台が異なり、時には探偵事務所であったり刑事の事情聴取であったり、海であったり様々。
そして日常の何気ないタイミングで出てくるコーヒー、あるいはこだわって淹れたコーヒーなど、必ずどのお話にもコーヒーが出てきます。
とりあえずコーヒー用意してから読み始めると、一緒になって飲めるので最高です笑
以前ご紹介した読み切り漫画『式の前日』と似た雰囲気もあり、日常の何気ない空気感であったりアングルの切り取り方が秀逸で、じんわりと心に染みてくるような、優しい感動をもらえるお話もいくつかあります。
コーヒーが直接関係はしないお話も多くありますが、コーヒーがそれぞれのお話の中で何かしらの意味を持っているかのように描かれているのはとても面白いです。
確かに普段のコーヒーの飲み方を考えてみると、自分好みのコーヒーというのは大体決まっていて、僕なんかは雑に淹れたインスタントコーヒーに必ず牛乳をたっぷり入れて飲みます。お砂糖は入れません。
自分で豆を煎って、サイフォンで淹れる――憧れですが、性格的にせっかちなので出来そうにありません笑
『珈琲時間』の物語の中には、喫茶店で飲むエスプレッソ、少年におごってもらうカプチーノ、叔母が自分で煎る所から淹れてくれた自家製コーヒー、取調室の紙コップのコーヒー、海辺で飲むアイスコーヒー、銃口を向け合いながら飲むインスタントコーヒー、不倫現場で飲めなかったコーヒー、コンデンスミルク入れすぎのコーヒーなどなど……。
淹れ方も、飲み方も、入れ物も、状況も、全てその時にしか飲めない特別なコーヒーであり、そんなコーヒーが物語全体に優しい雰囲気とにおいをプラスしているような気がします。
もう一度だけ言いますが、読む際には必ずコーヒーを準備してから読みましょう。
『珈琲時間』はどんな人におすすめ?
『珈琲時間』をおすすめしたいのは――
コーヒー好きな人。
コーヒーを飲みながらゆっくり読む漫画を探している人。
激しい展開はないけれど、心休まるフランス映画のような漫画を読みたい人。
心も体も疲れていて、ほんの少しの時間でいいからリラックスしたい人。
などでしょうか。
どのお話も短くてサクっと読め、かつじんわり感動したりもするので隙間時間に1話ずつ時間をかけて読んでいくのもいいかも知れません。
『珈琲時間』を読んだ皆さんの反応
ちなみに僕は叔母さんが姪っ子の為にコーヒー作って淹れてあげるお話が、珈琲の知識に加えてお話の最後の雰囲気も大好きで一番心があったかくなりました。
14話「夢」はおじいさんの、なんとも言えない不思議な気持ちになる深いお話。心に残るものがあります。
あーコーヒー飲みたいなぁー、ぐらいのささやかな残り方。
雰囲気と空気感と作品全体に漂うコーヒーの香りと人々の優しさ――本当にじんわりと心に沁みるおいしいコーヒーみたいな漫画。
『珈琲時間』はコーヒーを飲みながら読むのがおすすめです
優しい漫画っていいですよね。
バトルものとか、サスペンスものでハラハラドキドキするのも大好きですが、たまにはゆっくりと贅沢に時間を使ってコーヒーでも飲みながら、静かに漫画を読んだりもしたいものです。
そんな時に、誰も傷つかない、優しさといい香りに満ちた『珈琲時間』のような漫画は最高です。
もうしつこいだろ!って言われそうですが、読む際には必ずコーヒーをご用意してお読みくださいませ。
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