『ゴルゴ13』でお馴染み、さいとう・たかを先生の「さいとう・たかを劇画座招待席」というシリーズがあります。
「さいとう・たかを劇画座招待席」という名前から感じ取れるように、まるで映画を楽しむかのように、往年のさいとう・たかを先生の劇画作品を様々なジャンルごちゃまぜで楽しむことができるのです。
今回ご紹介するのは、『戦国謀略図』という作品。
第一幕は、秀吉に仕え、後に隠居させられた名軍師黒田官兵衛の思惑を描いた作品。
そして第二幕では、『黒の12宮 ブラック・ゾディアック』というゴルゴっぽくもありアメリカ映画リスペクトを感じるハードボイルド漫画が堪能できます。
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
戦国謀略図 | さいとう・たかを | リイド社 | 2013年 |
『戦国謀略図』を読んだら……
黒田官兵衛の活躍をさいとい・たかを先生のタッチで読めるにで幸せになれます。
『戦国謀略図』はどんな漫画?
『戦国謀略図』は、冒頭でも触れたように第一幕は黒田官兵衛を描いた「戦国謀略図」が。
そして第二幕ではアメリカで繰り広げられるアクション「黒の12宮 ブラック・ゾディアック」の2作品が収録されている、1巻完結の読み切り漫画になっています。
各幕ざっくりと内容紹介しますので、読む際の参考にしていただければと思います。
戦国謀略図
第一幕は、秀吉に仕え名軍師としても有名な黒田官兵衛の物語。
この物語では、明智光秀の謀反によって織田信長が倒された本能寺の変前後から物語が始まります。
さらに、荒木村重が謀反をするという大事件から、この作品内の設定で黒田官兵衛は秀吉を実は憎んでいる、という事になっているのですが、そうなるに至った原因というのが描かれます。
そしてその後本能寺の変までの間、官兵衛は秀吉を痛い目に遭わせてやろうと画策し続けるのですが、秀吉はその強運でどんどんのし上がってしまいます。
――オリジナルな解釈と、言い伝えられている史実とを織り交ぜた物語になっており、大筋は史実通りに描かれています。
珍しいのは、秀吉が猿っぽく描かれていないことと、官兵衛が結構本気で秀吉を恨んでいることでした。
何よりもさいとう・たかを先生の劇画でお城や合戦が読めるのが嬉しい一作。
黒の12宮 ブラック・ゾディアック
アメリカのニューヨークに降り立った凄腕のゴルゴ風ハードボイルド男のタカバ。
かつてはCIAの捜査員として働いており、今は単独で行動しているタカバは、ニューヨークで恐れられている謎の組織「黒の12宮」が関係する事件に絡んでしまいます。
同時期に「黒の12宮」を追っていたCIAは、タカバだけが「黒の12宮」と接触できたことを知り、協力してくれないか? とタカバに持ち掛けます。
ニューヨークで繰り広げられる、謎の組織「黒の12宮 ブラック・ゾディアック」との戦いの行方やいかに⁉
というお話。
とにかくタカバが強いお話で、あと近づいた女性はほぼ強引に抱きます。
熱湯かけて拷問したストリッパーだって注射打って抱きます。
無敵のタカバさん。
物語全体としては王道ハリウッド映画な感じなのですが、締めくくりにタカバがCIAの女性に放ったセリフが
「負け! 負け! あんたが一番! あんたが大将だ」
だったのには時代を感じると共に吹きました。
『戦国謀略図』を読んだ皆さんの反応
『戦国謀略図』は黒田官兵衛の思惑をさいとう・たかを先生が描いた戦国傑作劇画
黒田官兵衛は割と謎に包まれた部分も多い為、様々な解釈が出来る行動も多いです。
それにさいとう・たかを先生なりの解釈で描いたのがこの『戦国謀略図』でしょう。
欲を言えばもう少し官兵衛が神算鬼謀をめぐらす描写が見たかったかなぁ、とは思いました。
そして黒の12宮では、ゴルゴ13と通ずるハードボイルドアクションが楽しめます。
さいとう・たかを先生の作風が好きな方は、是非チェックしてみてください。
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