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【読み切り】愛し愛され嫉妬する、そんな当たり前が恐ろしい『ふつうがめっちゃこわい』【おすすめ漫画】

人と思いっきりはしゃげるのも、人のことを思いっきり大好きになれるのも、絶対に人を信じないという自分の中でのルールを決めているからできること……。

なぜなら人に裏切られ、傷つけられるのが超こわいから。

――今回ご紹介する読み切り漫画は、そんな傷つくのが怖いがゆえに自らの決めたルールに則り、楽しく生きようとする女性を描いた、こんはるか先生による『ふつうがめっちゃこわい』です。

この作品はアフタヌーン四季賞2020夏の部門で幸村誠特別賞を受賞しており、読めば納得の深く考えさせられる内容に、独特の空気感がクセになる傑作です。

『ふつうがめっちゃこわい』は一言でどんな漫画?

ひたすらに「ふつう」になる事を恐れ奔放に生きてきた女性が初めて恋をし「ふつう」になる物語。

この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。

面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。

※↓↓タップ(クリック)で読めます。

タイトル作者本編ページ数読めるサイト
ふつうがめっちゃこわいこんはるか45ページコミックDAYS

『ふつうがめっちゃこわい』の超ざっくりあらすじ

友人の相談を受けているはるかは、人を信じ傷つき泣きじゃくる友人を見ながら自分と全く対照的な考え方である事を改めて感じていました。

はるかは人の事を一切信じないと決めていて、だからこそ人を好きになれ、また楽しく過ごすことができるのだと考えていました。

なぜなら、人を信じてしまえば裏切られた時に物凄くつらく、また傷つくことを知っているからです。

そんな考え方のはるかは、ふと思い立ち風俗の仕事をやってみることにしました。

人を信じず、好きになることに長けてたはるかにとって身体を売って稼ぐ風俗の仕事は全く苦ではなく、むしろ楽しいぐらいでした。

そうして淡々と風俗の仕事でお金を稼ぐ日々を送っていたはるかでしたが、はるかが一番恐れていた事が起きてしまいます。

はるかはとある男性に恋をしてしまうのです。

ふつうである事を恐れ、人を愛してしまうことを恐れていたはるかが恋をしてしまった時、一体どんな変化が起きてしまうのか……。

『ふつうがめっちゃこわい』のネタバレあり感想

はるかが終始言っている考え方「人を心底信じなければ裏切られることもないからどんどん好きになれる」というものは、一見して矛盾しているようにも見えますが、実にその通りな考え方であるとも思います。

上っ面の付き合い、と言ってしまうとちょっと言い方が悪いですが、そこまで深く信じることなく「人を好きになる」事は実は簡単で、確かにはるかが実践しているような楽しく生きる為の1つのコツではあるのかも知れません。

ただ、はるかのようにそれを徹底して行うのはなかなか難しいことでしょう。

漫画中盤からは、はるかが風俗の仕事を始めます。

一般的にはネガティブなイメージの風俗業ですが、作中のはるかのように「天職だ!」と感じて働いている方もいるでしょうし、むしろそれは凄いことであるとも思います。

そして風俗業をしていたからこそ、はるかが本当に好きな人が出来てしまった時の心の揺れ幅が大きくなってしまったのでしょう。

作中ではるかが、「好きな人が出来てしまったことと、風俗の仕事をしている事には何の関係もない」と自問しているシーンがあります。

あのシーンが僕的には一番グッときました。

全くその通りで、仕事と好きな人がいることは関係ないのです。

しかし、やはり好きな人がいながら違うおじさん達の相手をしていることだとか、そうやってお金を貰っていることをはるかは「普通じゃない」と思っていて、どこかでそれがイヤで、最後には壊れてしまいそうになって仕事を辞めるのです。

風俗の仕事がいけないとか言うことではなく、あくまでもこれははるかの心の揺れ、そしてはるかの価値観での物語。

人によって感じ方も考える事も様々だとは思いますが、この漫画の主人公であるはるかはラストカットにて「ふつうになれてよかった」と言っています。

ふつうがめっちゃこわい、というタイトルで始まり、ふつうになれてよかった、と終わる。なんか素敵。

作中、はるかの心の自衛方法の例えとして、全身タイツが出てきます。

その全身タイツを着ていれば、心が傷つけられることはない、いわば最強の自衛ツール。

それをクライマックスでははるか自らが火を着けて燃やしていました。

はるかがふつう嫌いからふつうになる決意をし変わっていく様を追いかけながら、色々と考えさせられる非常に深い作品だったように思います。

『ふつうがめっちゃこわい』を読んだ皆さんの反応

『ふつうがめっちゃこわい』はふつうになるのを恐れた女性が恋をし、普通になっていくまでを鋭い切り口で描いたおすすめ読み切り漫画

とても考えさせられる面白い作品でした。

ところでヒロインの名前が終盤になって「はるか」であると明かされるのですが、もしかしたら作者であるこんはるか先生のほぼエッセイみないな漫画なのかも知れません。

こんはるか先生は自分の彼氏をそのまま描いた作品も描いており、その彼氏とめちゃ似てるので多分ほぼ間違いないのかと思われます。

ぜひ、この作品を読んでこんはるか先生に興味を持った方は、Twitterやpixivなどフォローしてみてくださいね。

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