どこかにあるかも知れないファンタジーな世界観の中で、なんともほっこりできて心あたたまる優しい恋愛物語が展開する、岩本ナオ先生の『金の国 水の国』という一巻完結漫画をご存知でしょうか?
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
金の国 水の国 | 岩本ナオ | 小学館 | 2016年 |
岩本ナオ先生は、史上初めて「このマンガがすごい!」にて2年連続での受賞を果たしており、その2017年オンナ編で受賞したのが今回ご紹介する『金の国 水の国』です。
『金の国 水の国』を読んだら……
二つの国をまたいだ壮大な恋愛に心癒されます。
『金の国 水の国』はどんな漫画?
『金の国 水の国』は、ファンタジーな世界観を持った世界での物語です。
タイトルでざっくりとは予想できてしまうかも知れませんが、この物語では裕福でお金だけはとにかく潤沢にあるけれども、水だけがないA国と、貧しいけれども広大な自然と潤沢な水に恵まれたB国との物語です。
A国とB国は互いに敵対しているのですが、それをなんとか友好関係に持っていこうととある案を実行に移します。
それが、「A国は一番美しい娘をB国へ送り、B国は一番賢い若者をA国へ送り縁組をする」というもの。
この物語のヒロインであるA国の美女というほどでもない姫であるサーラと、B国の口達者な若者であるナランバヤルが出逢い物語は動いていくのですが、果たして両国の思惑通りに友好関係へ持っていくことが出来るのか?
果たして両国は互いにどんな人物を送り合うのか?
――と書くと政略結婚など絡む生々しい物語なのか? と身構えてしまうかも知れませんが、もっとずっと優しい、恋愛がメインの緩いファンタジーです。
もちろん両国がそれぞれ送り合った人物が誰か?という点も大きく物語に関係してきますが、最後まで心温まる、そしてホロリと泣いてしまうような上質なほんわかストーリーになっています。
バチバチに戦争し合うような描写もありませんし、登場人物達は基本的に皆いい人です。
なぜA国とB国という非常に抽象的な名前にしたのか?という点だけが謎でしたが、それぞれ極端な特徴を持つ国でA国では水の代わりにワインを飲む、といった設定もしっかり後半に活きてくる緻密な構成も巧みでした。
もちろん、A国の姫サーラが「そこまで美人ではない」という設定もしっかり物語の展開に噛んできて、最後にはきっと応援してしまうことでしょう。
総じて、ハードな政治ものや戦争ものではなく、舞台をファンタジー世界にした壮大で優しい恋の物語に仕上がっています。
『金の国 水の国』をおすすめするなら?
『金の国 水の国』をおすすめするとしたら――
優しく壮大な世界観での恋愛物語が読みたい人。
ロミオとジュリエットのような恋が好きな人。
気弱なお姫様の成長していく姿を見守るのが好きな人。
岩本ナオ先生の優しい世界観が好きな人。
のどれかに当てはまるようなら、おすすめできますのでぜひ読んでみて欲しいです。
ボリュームも結構ありますし、絵はジャンルで言うと少女マンガなのでキレイなタッチです。
そして何よりハードな描写がなく全力で優しい世界観なので、上記あてはまらなくとも誰にでもおすすめしやすい作品であると言えます。
『金の国 水の国』を読んだ皆さんの反応
僕もムーンライト氏が一番好きです。
その達者な口が後半しっかり奇跡を起こすのも素敵展開。
優しい映画を観終わった後のような読後感ですからね。
『金の国 水の国』はファンタジーかつ心温まる壮大な恋愛物語
この『金の国 水の国』の最大の良さは、とにかく全体的に優しい雰囲気に満ちているので、誰にでもおすすめしやすいということです。
登場人物皆いい人ですし、血も流れない。(殴るぐらいはありますが)
それでいてしっかり泣けて、キュンとなる。
ちょっと重苦しい展開や、考えながらじゃないとついていけないようなお話に疲れている方、この『金の国 水の国』の優しい世界観に浸ってみてはいかがでしょうか?
1巻完結の読み切り漫画とは思えない、映画を観た後のような気持になれるかも知れませんし、ハマる人は岩本ナオ先生の世界観にどっぷりハマるきっかけにもなるかもしれません。
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