脳は人間のものだけれど、身体は機械な少年・ノア。
ノアを生み出した技術者達が冗談で言っていた「隕石が落ちてもノアだけは生き残るかも」という言葉が、ある日現実のものとなってしまう……。
――というわけで今回は、ワクワクするような設定と滅びの隕石がハラハラさせる、をみち先生によるSF読み切り『涸れる星』をご紹介します。
『涸れる星』は一言でどんな漫画?
機械の身体を持つ少年と、地球を調査しに来ていた異星人少女との、隕石を巡る感動のSF読み切り物語。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
涸れる星 | をみち | 33ページ | コミックDAYS |
『涸れる星』の超ざっくりあらすじ
人間の脳と機械の身体を持つ少年・ノアは、元は研究者である姉の弟だった。
ノアは人間だった時に植物状態へとなってしまい、なんとか生きてほしいという姉の願いから機械の身体にすることで再度普通に生活をすることが可能になったのだった。
しかしノアは同時に全般性健忘を発症してしまい、機械の身体を得てからは以前の記憶を失くしてしまっていた。
記憶は失ってしまってはいたものの、以前のように学園での生活も行っていたノアだったのだが、ある日突然空から何かが降ってくるのを目撃する。
すると次にノアが目を覚ました時、世界のあらゆるものは消え去り、そこにはただ茫漠とした砂漠が広がっているのみだった――。
『涸れる星』のネタバレあり感想
脳は人間だけれども身体は機械となったノア少年。
元は研究者である米倉博士の弟で、植物状態となっていたところを、機械の身体にすることで復活。
そこまではよくある設定でしょう。
しかしその後、米倉博士との感動的な物語が展開していくのかと思いきや、ラピュタの如き天空から降ってくる少女と隕石の登場で神展開に。
次にノアが目を覚ますと、世界の文明は完全に消え去ってしまっており、ただポツンと残されてしまっています。
するとそこへ登場するのが、可愛い妹風少女のメルク。
メルクは、なぜか「2010年からノアを知っている」と言います。
ノアが生まれたのは2029年なので、ノアの生まれる19年も前に会っているはずはなく、ノアは人違いであることを説明しますが、メルクは納得いっていない様子。
メルクは異星人であり、様々な惑星の知的生命体を観察・記録することを仕事にしています。
そのため地球にも何度も訪れており、始めて地球にきた2010年にメルクの世話をしてくれたのがノアにそっくりだったから……そう言いながらメルクは涙を流します。
※ちなみにこの時メルクは、「小さな隕石を見た」と言っており、これもまた大きな伏線になっています。
……ふむ、これは一体どういうふうになっていくのです?
と混乱していると、今いる地球の酸素濃度が低下しているせいでノアは呼吸ができなくなってしまいます。
そこでメルクはノアを連れてかつて作った時を行き来できるトンネルを通ることを提案。
そのトンネルは、2010年の地球へと繋がったトンネル。
しかしその時代に行けば、同じ時空間内にメルク2人は共存出来ないのでおそらくメルクは死んでしまう――とノアに告げます。
そして2人はタイムトンネルを通り、2010年へ。
トンネルを出た先の宇宙空間内で、メルクは地球へと落ちていく小さな隕石をまた目撃します。
そして、大気圏突入の熱でメルクは焼け死んでしまい、ノアだけが無事に2010年の地球へと降り立つことに成功。
ノアは自分を命をかけて助けてくれたメルクに感謝し、こんな時に泣けない自分の身体を恨みます。
すると、直後空からノアに向かって1人の少女が突撃してきます。
そう、それこそが2010年に初めて地球の調査にやってきたメルクであり、メルクがかつてノアに語ったように、2人は本当に2010年に会っていたのです。
全てを理解したノアは、まだ何も地球について知らず、もちろんノアの事も知らない幼いメルクに優しく語りかけ、この地球での自分が生まれる2029年までの間、メルクを世話をしていく決意をするのでした。
――全体的に短い作品なのですが、SF的な要素がたくさん詰め込められていて、最後には往年のドラえもんのワクワクするようなタイムリープな展開も味わえる、とても面白い読み切りでした。
しっかりと伏線が回収されているのもすごかったです。
作者のをみち先生の次回作もめっちゃ楽しみになりました。
『涸れる星』は時を超え繰り返される滅びの隕石を巡る感動のおすすめ読み切り漫画
短いながらも凝縮されたSF要素が楽しめる、とても面白くて先の読めない読み切り漫画でした。
もしまだ読んでいないのであれば、きっと予想を裏切る楽しさが待っていると思うのでぜひ読んでみてください。
そしてこの『涸れる星』が面白かったのであれば、作者であるをみち先生を応援し最新情報をチェックしてみてください。
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