唯一無二のスタイルを貫き、強烈過ぎる絵と現代においてはコンプラ的にアウトなんてレベルじゃないめちゃくちゃな内容のスーパーぶっ飛び漫画を量産し続ける天才漫画家、漫☆画太郎先生はお好きでしょうか?
僕はガッツリ読んできたわけではないのですが、子供だった頃に友人の家で読んだ漫☆画太郎先生の作品が頭から離れず、大人になってからは定期的に読んでは次の日に内容を全て忘れる――ということを繰り返し現在に至ります。
特に珍遊記・まんゆうきはかなり読んだのに内容を全く覚えていません。
あまりにも孤高にして至高の存在である漫☆画太郎先生ですが、当然先生にもデビュー作というのが存在します。(しかもジャンプ)
そんな貴重な漫☆画太郎先生のデビュー作が収録されている短編集『画太郎先生ありがとう いつもおもしろい漫画を描いてくれて』(長い)を今回はご紹介。
世界中の漫☆画太郎先生を愛する皆さん、必読ですよ!
タイトル | 作者 | 出版社 | 発売年 |
『画太郎先生ありがとう いつもおもしろい漫画を描いてくれて』 | 漫☆画太郎 | 集英社 | 2000年 |
いかにも漫☆画太郎先生が亡くなったかのような表紙絵に、読み始めて最初のページにも画太郎先生さようなら、を連想させる文言から始まります。
もちろん、ご存命です。
『画太郎先生ありがとう いつもおもしろい漫画を描いてくれて』を読んだら……
画太郎先生ありがとう、いつもおもしろい漫画を描いてくれて、と思いました。
『画太郎先生ありがとう いつもおもしろい漫画を描いてくれて』はどんな漫画?
というわけで『画太郎先生ありがとう いつもおもしろい漫画を描いてくれて』の内容ですが、全部で14の4コマ漫画だったり英単語紹介だったりと超フリーダムな異なる作品が収録されています。
そして最初に収録されているお話が、週刊少年ジャンプにて掲載されたデビュー作です。
では、いつもこのブログで短編集を紹介している時と同じように各作品をざっくり紹介したいと思いますが、今回ばかりはもしかしたらネタバレするかも知れません。
ネタバレしたところで画太郎先生の作品の魅力は1ミリも減らないものと僕は思いますので、どうか寛容な心でお読みください。
人間なんてラララ
この作品が週刊少年ジャンプに掲載され、第1回GAGキング受賞作にしてデビュー作という記念すべき作品です。
私は犯罪者、世間では東大生で通っている…。老人は絶好のカモだ。
という書き出しから始まる、デビュー作からじじいとババアが大活躍の作風のギャグ漫画です。
もう絶対面白いに決まってるじゃん、という作品。
4コママンガ
太郎がネズミーランドで活躍するお話と、太郎のクリスマスのお話の全4つの4コマ漫画。
DRAGON BALL外伝
とんでもないタイトルに吹き出しつつ読み始めると、居残りで勉強をやらされている生徒のお話なのですが、生徒はとある重大な事を忘れてしまっています。
その日は水曜日、しかも時間は夜の7時……。
そう、ドラゴンボールZの放送時間なのです!
1989年4月26日から1996年1月31日までフジテレビ水曜日の夜19時から19時半までが『ドラゴンボールZ』の放送時間でした。水曜日だったかどうかは覚えていませんでしたが、僕も楽しみに見ていたのを覚えています。
あるあるネタ満載で、オチまで当時を知っている人なら爆笑しちゃうあるあるネタで締めくくられています。
エスカレーション
エスカレーションというタイトルの通り、最初は学園の生徒と先生のもめごとから始まるお話が、途中激しい格闘モノになり、人類滅亡の危機にもなり、最後には家族愛で終わるエスカレーションなお話。
太郎にも描けるまんが教室
漫☆画太郎先生の元に山田太郎が「漫画家になりたいから漫画の描き方教えろ」と尋ねていき、断られてブチギレる話。
災いは口のもと…
山田太郎11歳。
彼はその日、家の天井を突き破って現れた巨大なオバケを目にしました。
その出来事を学校で話した山田太郎少年でしたが、誰にも信じてもらえずに嫌われ者になってしまいます。
そんな山田太郎少年に声をかけてきたまじめまじお君。
山田太郎少年とまじめまじお君の、時を超えた因縁の物語が始まったのです。
ババアゾーン
エロ本をどうしても買いたい学生の前に現われた、謎のこわいババア。
そのババアがくれた薬によって、心臓に毛が生えた学生はエロ本を買えるどころか無敵の度胸を手に入れる――みたいなお話。
超笑えます。
ババアゾーン2
まさかのババアゾーン2!
今度は引きこもりニートみたいになってしまっているババア(娘)と、その世話を文句も言わずにしているババア(母)のお話。
今回も謎の怖いババアが現れ、ババア(母)に鬼のお面をプレゼント。
それをつけたババア(母)はまさに鬼になる、というお話。
たのしい遠足
好き嫌いが激しく、食べたらすぐ吐いちゃう少年の遠足のお話。
エスカレーションばりにぶっ飛んだ神展開を繰り返し、最後にはまさかの感動オチで先生だーいすき!
新・太郎にも描けるまんが教室
太郎が手っ取り早く大金を稼ぐ方法を考えていて、漫画家か強盗で迷った挙句に漫画家を選んだお話。
けぶこ
毛深い女の子が、ちょっと毛を剃ってみたら友人に「剃ったら濃くなる」と諭されて剃るのを止めたらモジャモジャになった話。
ちびっ子まんが家ケンちゃん
ちびっ子ケンちゃんが集英社に漫画を持ち込むお話。
わらってごらん
相田みつをっぽい文字と絵の作品。
バカでも覚える英単語
英単語が覚えられないという相談者の悩みに、画太郎先生がいくつかの英単語(結構多い)を独特な覚え方で教えてくれるコーナー。
もちろんネタなのに、案外マジに覚えられそうなものも多数混ざっていて侮れない内容。
『画太郎先生ありがとう いつもおもしろい漫画を描いてくれて』を読んだ皆さんの反応
すみません、今回ばかりは皆さんの反応=作品名という謎現象が多発してました。
『画太郎先生ありがとう いつもおもしろい漫画を描いてくれて』は画太郎先生のデビュー作も読める傑作短編集
やっぱり改めて読んで、画太郎先生は天才だと思います。
圧倒的画力、圧倒的遠まわしディスり力、圧倒的うんこ力、圧倒的高齢者力。
全てが素晴らしいです。
そして、やはり今回も明日になったら内容忘れてそうなのも凄いです。
つまらないのでは決してないのです。
めっちゃ笑えて、苦しいぐらいに笑えるのですが、笑い過ぎるのとインパクトが凄すぎるのとで翌日に全部吹っ飛んで忘れるのです。
最後に――画太郎先生ありがとう! いつもおもしろい漫画を描いてくれて!
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詳細は記事にしてありますので、興味がありましたら読んでみてください。
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