自分が強烈に推している絵師の絵を有名にするためには、この世に存在する全ての絵をぶった斬って回ればいい――。
――今回ご紹介するのは、furu先生による『画斬』です。
この作品、「少年ジャンプ+ お仕事漫画賞」において準大賞を受賞し、晴れてジャンプ+で掲載となった作品です。
ルーキー作品とは思えないほどの画力と世界観ですが、しっかりと編集部の評価も最後に掲載されており、それが大いに納得で「編集部さんさすがですわ」と思わせる的確なアドバイスなのでそれも合わせて読んでみてほしいです。
『画斬』は一言でどんな漫画?
風来坊な見た目の男がとある村の絵から出た怪物を退治する時代激バトルアクション漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
読もうか迷っている方は、この記事を読み進めて判断していただければと思います。
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タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
画斬 | furu | 32ページ | 少年ジャンプ+ |
『画斬』の超ざっくりあらすじ
江戸から離れたとある小さな村で、ある男が首を吊って死んだ。
するとそれをきっかけにしたかのようにその村では村人が怪死する事件が頻発する。
――ある日、その村にふらりと立ち寄った編み笠を被った男・武蔵。
武蔵は絵売りとして各地を回りながら旅をしている男だったが、その村に起きている事件を解決するよう村人に懇願され、仕方なく引き受けることにする。
早速武蔵は村人から事件のあらましを聞き、さらに最初に首を吊った男が絵師であったことも知る。
何かを察した武蔵はすぐに絵師の男が住んでいたという家へと向かい、中に入ってみると……。
『画斬』のネタバレあり感想
最初、表紙を見た段階で「これはまさかの無宿渡世人、木枯らし紋次郎!」とちょっと興奮しちゃいましたが違いました。
風来のシレンな見た目は大体ソレと思い込んじゃうのです。
――それはさておき、『画斬』の話。
まず驚いたのがすごい画力と描き込みっぷり。
雰囲気も抜群で、最高にワクワクしました。
終盤になって主人公の武蔵が「絵そのもの」であることが明らかになり、更には旅の目的が「他の絵を斬る」為という、なかなかにぶっ飛んだ理由での旅であることもわかります。
推しの絵師の絵を有名にするには、他を全部ダメにしちゃえばいい――という発想、大好きです笑
武蔵誕生の逸話も感動的でしたし、またドラマチックでした。
怪事件を起こした張本人である首吊りした男が生み出した「女郎蜘蛛(作中では妖怪画に記載されていた洒落の効いた絡新婦という表記)」もかなりの不気味さと気持ち悪さで最高でした。
ラストもしっかりほっこりでき、もうこれ連載出来るのでは? ぐらいに思ったところで完。
また、絡新婦を退治した後に地味に気になっていた「なぜ武蔵には顔がないのか?」という疑問を村の女の子がズバッと聞いてくれます。
それに対する答えは「武蔵を生んだ少女は顔描くの苦手だった」という実にシンプルかつわかりみの深いものですごくほっこりしました。
ひたすらに悲しい運命を辿ってしまった少女――という印象を武蔵を描いた少女には持ってしまっていましたが、この逸話でかなり普通の女の子というイメージが湧き、より物語にも深みが出たように感じました。
――そして最後に新人賞なだけあって編集部からの一言が添えられていますが、それが実に的確。
本当に心から次回作に期待し、楽しみにしておきたいfuru先生の傑作でした。
『画斬』を読んだ皆さんの反応
『画斬』は好きな絵師を有名にすべく全てを斬って回った「絵」を描いたおすすめの時代劇アクション読み切り漫画
執念すら感じる描き込みっぷりで非常に熱量を感じる作品でした。
次回作も大いに期待しちゃいますね。
個人的には時代モノ好きなんで本当に木枯らし紋次郎みたいなのがいいのですが……笑
もしまだ読んでいないのであればきっと楽しめるので、ぜひ読んでみてください。
そしてこの『画斬』が面白かったのであれば、作者であるfuru先生を応援し最新情報をチェックし応援してみてください。
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