夏休みの自由研究、少女が研究したのは道端に咲いていた見た事もない不思議な植物だった……。
――今回ご紹介するのは、宇宙から植え付けられた不思議な生命体と少女の絆を描いたはましん先生による感動の物語『おやぎ』です。
ひと夏の切なく感動的なヒューマンドラマになっているのでぜひ読んでみてください。
『おやぎ』は一言でどんな漫画?
道端で少女が拾った異星人の成長と絆を描いたひと夏の感動読み切り漫画。
この時点でもう読みたい!と思った方はぜひ読んでみて下さい。
面白そうかどうかの判断がつかない方は、この記事を読み進めていただければと思います。
※↓↓タップ(クリック)で読めます。
タイトル | 作者 | 本編ページ数 | 読めるサイト |
おやぎ | はましん | 37ページ | コミックDAYS |
『おやぎ』の超ざっくりあらすじ
夏休みの自由研究のネタに困っていた少女・すみれは、ある暑い日に道端で不思議な植物を拾う。
興味本位でそれを育ててみることにしたすみれだったが、どんどんその植物は育っていき、気持ちが悪い見た目になり植物というよりも生物と呼んだ方が良いような見た目になっていく。
一旦は大人に相談しようと思ったすみれだったが、次第にその生物に愛着が湧き、ある日その生物に「まま」と呼ばれた事から母性のようなものも芽生えていく。
すみれは元がたまごのような形状であったことから、その生物に「たまちゃん」と名前をつけた。
更にどんどんと成長していくたまちゃんに対し愛情も深くなっていくすみれだったが、もちろんたまちゃんにも育ててもらう意外にも大きな目標があった。
ある朝すみれが庭を見ると、そこにはかつて自分が道端で拾ったあの植物のような生物が沢山生えているのを見つける。
それはたまちゃんの身体からこぼれおちた種子によって誕生した新たな生命であり、すみれはたまちゃんが単に可愛いだけの生物ではないことを察した。
そして、たまちゃんはすみれへの愛情が芽生えていたので、正直に自分達がどのような生物であるのかを話すのだが――。
『おやぎ』のネタバレあり感想
あくまでも種の保存のために地球へと降り立った謎の生命体。
それが少女すみれと出会い育てられることで絆が生まれ、最後には自らの本能に反して自滅を選ぶという、なんとも深くて感動的なお話でした。
すみれもまた両親から十分な愛情を注がれていないような描写もされており、それ故に新鮮で衝撃的な母性への目ざめが引き立って描かれていました。
謎の生命体・たまちゃんの成長は、まさに作中のすみれと同じように「なんか気持ち悪いなぁ」と思う段階を経て次第に愛着がわいてくるまでを追体験することができ、最後には気持ち悪いんだけど守ってあげたくなる――そんな気持ちをすみれと同じように持ちました。
どんなに途中気持ち悪くても、「まま」なんて呼ばれてしまっては可愛くなってしまいますね。
クライマックスでは、謎の生命体・たまちゃんが本来の目的である「繁殖」を自動で初めてしまう自らの存在を恥じ、自死を選ぶというなんとも衝撃的な展開になっていきます。
すみれに対する愛情も芽生え、そんな愛するすみれがいる地球を他の惑星と同じように滅ぼしてはいけない――という感情からだったのかも知れません。
ラストでは、自ら命を絶ったたまちゃんのお墓と、自らの母親に勇気を出して電話をするすみれが描かれ物語は終わります。
たまちゃんを育て、そして失って初めて母親のありがたみと、難しさを知ったのでしょう。
壮大なスケールのお話ではありましたが、最後はしっかりと家族愛で終わる、なんとも考えさせられる深くてあたたかい感動的なSF漫画になっていました。
じんわりとした余韻が心に残る、素敵な読後感のある作品です。
まとめ:『おやぎ』は少女が育てた不思議な生物の物語の読み切り漫画
『おやぎ』はなんとも考えさせられる、深くて感動的なひと夏の物語でした。
1つ謎のままだったのが、タイトルの「おやぎ」って何なのでしょう?
もしかしたらですが、接ぎ木をする際に元になる木のことを親木(おやぎ)と言うので、そのことなのかも知れません。
もし「おやぎ」が「親木」なのであれば、この漫画で言うところの親木にあたるのは、地球かすみれかのどちらかでしょうか。
これまたタイトルも謎めいていて深そうです。
もしまたこの作品を読んでいない方は、きっと素敵なきもちになれるのでぜひ読んでみて欲しいです。
そして読んで楽しめた方は、今後もはましん先生を応援して新作を楽しみに待ちましょう!
※異生物との交流や愛情が芽生える漫画をいくつかピックアップしますので、よければチェックしてみてください↓↓
ブログ内で紹介してきた1巻完結・読み切り漫画の中から厳選した本気のおすすめ漫画特集、よければあわせて読んでみてください。
無料で読める読み切り漫画特集↓↓
1巻完結の漫画特集↓↓
コメント